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恒星質量ブラックホールのジェットは宇宙線源か
高エネルギーの宇宙線の起源はいまだに謎だが、アフリカのナミビアにある「ヘス望遠鏡」(HESS)を使って研究している研究グループが、銀河系(天の川銀河)内の恒星質量ブラックホールからのジェット(天体に落下するガスの一部が細く噴出する現象)を観測し、テラ電子ボルト(TeV、1TeVは1012電子ボルト)レベルの非常に高エネルギーのガンマ線が出ている場所を正確に突き止めた。分析の結果、高エネルギーのガンマ線は加速された高エネルギーの電子から生じていると考えられ、ジェットの途中に電子を高エネルギーに加速する機構が存在するとみられることが分かった。この研究結果は、こうしたジェットを伴う天体が、宇宙線の銀河系内の発生源の候補であることを間接的に示すものとみられている。
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翻訳:新庄直樹
Nature ダイジェスト Vol. 21 No. 5
DOI: 10.1038/ndigest.2024.240507
原文
Black-hole observations solve cosmic-ray mystery- Nature (2024-01-25) | DOI: 10.1038/d41586-024-00223-4
- Davide Castelvecchi