2020年6月号Volume 17 Number 6

中性子星の奇妙な核心に迫る

中性子星は、宇宙で最も謎めいた天体の1つだ。その核は超高密度で、直径20kmほどの球体の中に太陽2個分の質量が詰め込まれている。近年、さまざまな観測装置での研究が進み、多くの事実が明らかになろうとしている。中でも2017年に打ち上げられた中性子星内部組成観測装置NICERは、中性子星の質量と半径をこれまでで最も精密に測定し、2019年12月にその結果を発表した。

Editorial

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News in Focus

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SARS-CoV-2に対するワクチンの開発が世界中の企業や大学で進められていて、それは90種類以上に及ぶ。中には、人体で使用されたことがあるがワクチンには使われたことがない技術を用いたものもある。少なくとも6つの研究チームがワクチン製剤の安全性試験でボランティアへの投与を開始し、他のチームも動物での試験を始めている。

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Feature

中性子星は宇宙で最も謎めいた天体の1つだが、近年、さまざまな観測装置を使った研究が進み、多くの事実が明らかになろうとしている。

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World View

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研究者としての昇進を妨げる可能性のある「母親の壁」。これについて、ロックダウンでどのようなことが明らかになるのか。私はそれを知りたいと考えている。

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Work

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Japanese Author

約20億年前に現れたとされる真核生物。海洋研究開発機構(JAMSTEC)の井町寛之氏と、産業技術総合研究所(AIST)のMasaru K. Nobu(延優)氏は、その誕生につながったとされるアスガルド類アーキアの培養を世界で初めて成功させ、完全長のゲノム配列も手に入れた。そこから、アーキアの生態と真核生物への進化について、驚くべき知見が複数もたらされた。

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News & Views

ヒトの足に剛性を付与している重要な構造は縦方向のアーチである、とこれまで考えられてきた。このほど、横方向のアーチがヒトの足の剛性の進化において中心的な役割を果たしてきたという研究結果が発表され、注目を集めている。

地球を作った構成要素を地球の岩石から突き止めることは難しい。地球の材料は、地球の進化とともに混ざってしまっているからだ。古代の岩石の中から未知の構成要素の証拠が得られ、地球の材料についての理解が進んだ。

ベルギーで、約6670万年前の新種の化石鳥類のほぼ完全な頭蓋が発見された。家禽類の祖先ともいえる独特な特徴を備えたこの化石は、現生鳥類の出現時期と多様化のタイミングを知る上で、これまでで最も優れた証拠となる。

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News Scan

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Where I Work

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