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シルクロード出現の謎がデジタル地図で明らかに

Nature ダイジェスト Vol. 14 No. 6 | doi : 10.1038/ndigest.2017.170630

原文:Nature (2017-03-09) | doi: 10.1038/543188a | Digital maps illuminate ancient trade routes

Michael J. Harrower & Ioana A. Dumitru

シルクロードなどの遠距離交易ネットワークの形成に、その周囲の地形と人間社会との関係はどのような影響を及ぼしたのだろうか。このほど、デジタルマッピングとコンピューターモデリングから新たな知見がもたらされた。

「シルクロード」という呼び名からは1本の道が連想される。だが実際は、複雑な経路の集まりであり、こうした経路が交易品や人間、知識が行き交う1つのネットワークを形成していた。考古学者は大交易路の基本的な地理情報を古くから持っており、シルクロードが紀元前3世紀までに中国と欧州の間で往来の頻繁なネットワークを形成していたことを把握していた1。だが、交易の接触がどのように始まったのか、そして最初に社会的ネットワークが形成されたときに初期の通行者の動きを支配したのはどんな力だったのかなど、詳細を具体的に明らかにするのは困難だった。このたび、ワシントン大学セントルイス校(米国)のMichael D. Frachettiらが、デジタル標高モデル(DEM)に基づいた累積流量計算を用いて、適切な牧草地のある山岳地帯の遊牧民の動きとシルクロードの経路との関係を調べたところ、シルクロードは遊牧民の古来の移動パターンに関連して徐々に出現したことが明らかになった。この結果はNature 2017年3月9日号193ページに掲載された2

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Nature ダイジェスト Online edition: ISSN 2424-0702 Print edition: ISSN 2189-7778

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