Nature ダイジェスト

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2017年5月号

News: 恐竜系統樹の枝ぶりが変わる?

74の分類群に属する多様な恐竜について、骨の解剖学的特徴を細かく調べた研究から、主要な系統群の間に新たな類縁関係が浮かび上がった。恐竜の分類に関する長年の定説を根本から覆す今回の新説で、「教科書の書き換え」が必要になるかもしれない。

News in Japan: 科学者の国会が「軍事研究を行わない」と決議

日本学術会議は、戦後維持してきた軍事研究拒否の声明を継承すると決定した。軍事研究に対する同組織の立場表明は50年ぶりだ。

News Scan: アヒル目隠し実験

ヒナ鳥の刷り込みは左右の目で別々

News: ハチは仲間のプレーでサッカーを覚える

ハチは、本来の仕事とは無関係の作業であっても高度な学習能力を示し、教わったことを改善することさえできる。

News: 南極大陸の棚氷に巨大亀裂

南極大陸の4番目に大きな棚氷「ラルセンC」に、長さ175kmの亀裂が発生している。近く、東京都の2倍を超える面積の氷山を分離しそうだ。

News: CRISPRの特許争いにひと区切り

米国特許商標庁はゲノム編集技術の特許をめぐる争いで、ブロード研究所に軍配を上げた。

News Feature: ホットでクールな太陽熱冷房

大量のエネルギーを消費するエアコン。この需要が高まっている今、一部の人々は、暑さの原因である太陽熱に問題解決のカギがあると考えている。

Comment: チャーチルの地球外生命論

英国の偉大な政治家ウィンストン・チャーチルが地球外生命の存在の可能性について科学者顔負けの考察を繰り広げるエッセイが発見された。

2017年4月号

News: 海草は除菌も担う海の万能選手

多彩な生態系サービスを提供することで知られる、沿岸域のスーパーヒーロー「海草藻場」に、海水中の病原性細菌を除去する能力があることが明らかになった。海草藻場の存在は、サンゴ礁の病気を防ぐのみならず、ヒトの健康にも大いに関係しているとみられる。

News: 8番目の大陸「ジーランディア」を探る地質学者たち

南西太平洋のニュージーランド付近の領域は大陸地殻からなり、その大部分が海面下に沈んでいる。一部の研究者は、この領域をアフリカやオーストラリアなどと同じ「大陸」として扱うべきだと主張している。

News: アステカ社会崩壊の一因はサルモネラ症の可能性

スペインによるアステカ帝国の征服後に現地で発生した疫病は、人類史上最悪の疫病の1つとされている。このほど500年前の遺体から細菌のDNAが採取され、この疫病に関する初の直接的な証拠が得られた。

News Scan: 氷河期のチベット人

世界の屋根に人間が定着した時期は従来の見方よりもずっと古かったようだ

News: クルクミンの効果に化学者が警鐘

香辛料抽出物クルクミンは広範な評価試験でニセの反応を示す分子であると、注意を呼びかける論文が発表された。

News Feature: 火星の石を持ち帰れ!

火星の生命を探す最良の方法は、火星の岩石を地球に持ち帰ってじっくり分析することだが、試料を汚染から守るのは至難の業だ。NASAは今、24億ドルを投じて、この前例のないミッションに挑もうとしている。

Editorial: 感染症対策へ世界が新たな一歩

2017年1月、感染症の流行に備えたワクチンの開発と備蓄を目標とする国際的な取り組み「感染症流行対策イノベーション連合(CEPI)」が発足した。日本など数カ国が参画を表明している。

2017年3月号

News: 簡便で正確な脳震盪診断法

小規模な研究から、音声合成装置で生成された「ダ」の音声を聞かせるだけで脳震盪(軽度の脳損傷)を判別できる可能性が示された。長期的な影響を評価する生物学的マーカーとしても利用できるかもしれない。

News: 「ぶんぶんゴマ」が遠心分離機に

昔ながらの玩具「ぶんぶんゴマ」をヒントにした手動遠心分離機が開発された。血液サンプルの処理やマラリア原虫の分離を、電気なしで安価に行うことが可能だ。

News: 細菌でプリオン様タンパク質を発見

これまで植物や動物などの真核生物の細胞でしか見つかっていなかった「プリオン」が、細菌でも見つかった。

Editorial: タツノオトシゴの変わった特徴にゲノムから迫る

タツノオトシゴのゲノム配列が解読され、この奇妙な生き物に特有の形質に関する手掛かりが得られた。

News: EUが軍事研究に研究費助成

EUが軍事技術研究に研究費を助成し始めた。国際情勢の変化とテロの脅威に対応するためだ。

News: 赤ちゃんの脳損傷を防ぐ新治療法に高まる期待

低酸素性虚血性脳症(HIE)の新生児の命を救うと期待される実験的治療法が、臨床試験の段階に入った。

News: EUの衛星航法システム「ガリレオ」が始動

欧州やアジア諸国はこれまで米国やロシアの衛星航法(測位)システムに依存していたが、今後数年で独自のシステムを完成させると見られる。

2017年2月号

News: がん細胞は脂肪を利用して転移する

がん細胞の弱点が分かったかもしれない。マウスでの研究で、転移するがん細胞は脂肪をエネルギー源として利用している可能性が示されたのだ。

News: 反水素原子の分光測定に成功

物理学者の離れ業により、反物質原子による光の吸収が初めて測定され、基礎物理学の前提となっている理論が検証された。

News Scan: アザラシの時間感覚

1秒足らずの違いをちゃんと識別

News: グラフェンでスライム状玩具が圧力センサーに!

スライムに似た粘弾性のポリマー材料にグラフェンを混ぜると、ごく微小な圧力変化をも検知できる、優れた圧力センサーに変身させられることが分かった。

News: 南極海に巨大な海洋保護区

南極大陸沿岸の南極海に世界最大の海洋保護区を設けることで各国が合意した。

News Scan: 血液がん治療に新手法の可能性

アミノ酸「バリン」が造血幹細胞に及ぼす影響に着目

News: 巨大衝突クレーターの形成過程が明らかに

恐竜絶滅のきっかけとされている小惑星衝突の巨大クレーターで大規模な掘削プロジェクトが行われ、得られたコアサンプルから、謎の環状構造「ピークリング」の起源をはじめ、巨大衝突クレーターの形成過程の詳細が明らかになった。

News Feature: 4つの性がある小鳥

スズメに似た野鳥、ノドジロシトドの配偶者選びは、雄か雌かだけでなく体色にも左右されるようだ。生態学者Elaina Tuttleは、こうした配偶システムの基盤にある奇妙な染色体の進化を解明することに生涯を捧げた。最後は、がんと闘いながら研究生活を全うした。

Japanese Author: 自閉スペクトラム症研究から「個性」の探求へ

脳や神経系がどのように発生・発達するか、その仕組みを研究してきた大隅典子・東北大学大学院医学系研究科教授。近年は、自閉スペクトラム症の研究にも取り組んできた。2016年7月、「個性」を創り育む脳の仕組みに挑むため、脳科学に加え、人文・社会系、理工系分野の力を集結した大規模プロジェクトを立ち上げた。科学で「個性」に正面から取り組む初めてのプロジェクトである。

News Feature: とっておき年間画像特集2016

政治的な混乱や衝撃が続いた2016年、科学の世界にも次々と驚きがもたらされました。微細な結晶から広大な宇宙まで、さまざまなスケールで捉えられた画像の中から興味深く印象的なものを、Natureが厳選してお届けします。

2017年1月号

News: 10カ月間飛び続けられるアマツバメ

ヨーロッパアマツバメは渡りの間の99%を空で過ごすことが明らかになった。中には10カ月間飛び続けたものもいたという。

News: 生きた細胞内でケイ素と炭素が初めて結合!

生物は豊富にあるケイ素を利用しない。このたび、ケイ素と化学結合を形成して体内の生化学経路に取り込むことのできる酵素が見いだされた。さらに、ほんの数カ所の変異を加えたところ、人工触媒をしのぐ効率でケイ素–炭素結合を形成した。

News: 容疑が晴れたHIVペイシェント・ゼロ

HIVが米国に入った時期がこのたび明らかになった。それにより、これまで広く信じられていた「北米のエイズの流行は1人の男性によって引き起こされた」という根拠のない伝説が覆された。

News Scan: 動物の個性と集団行動

集団にならって変わる場合もあるが基本的には一貫している

News Scan: 銅が悪臭の感度を増幅

チオール類の検知を強めている

News: CRISPRに対する懸念

英国のナフィールド生命倫理評議会が、遺伝子編集の影響に関する予備報告書を公表した。

Editorial: 死神を振り払えるだろうか

ヒトの体に数々の限界が見つかっている。永遠の命を求める旅は終わるのかもしれない。

News: 薬の臨床試験報告書を公開

欧州医薬品庁は、製薬会社が提出した臨床試験報告書をオンラインで公開し始めた。

News Feature: 「致死的変異」の正体を見極める

世界最大級のゲノムデータベースを使った解析によって、ヒトの遺伝学についての情報が静かに着々と変わりつつある。

2016年12月号

News Scan: 分類学の分裂

DNAによる種の決定をめぐり熱い議論が続く

News: キリンは4種に分類される?

最新の遺伝子解析の結果から、キリン保護のための新たな道筋が見えてきそうだ。

News: 「がんムーンショット」計画達成への10項目を発表

米国のがん撲滅計画で目指すべき研究目標について、諮問委員会の作業部会が勧告としてまとめた。その内容は免疫療法から診断法まで幅広い。

Japanese Author: AI活用でゲノム医療・精密医療の実現へ

2016年10月、ラスベガスで開かれたIBM社の国際イベントに招かれ、人工知能「ワトソン」の医療応用について語った宮野悟 教授(東京大学医科学研究所ヒトゲノム解析センター)。人工知能を活用してゲノムのビッグデータを医療に効果的に役立たせることが今後の世界の潮流となり、そのための経済的基盤と社会的コンセンサスの構築が求められてくると宮野教授は指摘する。

News Feature: 天才児の育て方

並外れて優秀な児童の成長を長期にわたって追跡する研究から、21世紀をリードする科学者を育てるために必要なことが見えてきた。

2016年11月号

News: ゾウの進化史が書き換えられる?

絶滅したゾウのゲノムから、思いもよらない類縁関係が明らかになった。どうやらゾウの系統樹を再検討する必要がありそうだ。

News: アルツハイマー病新薬候補で認知機能低下が鈍化

アミロイドβ仮説に基づくアルツハイマー病治療薬候補の小規模臨床試験で、認知機能低下の鈍化が観察された。現在、大規模な研究によりこの有望な初期データが裏付けられるか調査中である。

News: クマムシ固有のタンパク質に放射線からDNAを守る作用

クマムシから発見された新規タンパク質をヒト培養細胞に導入すると、放射線耐性が向上した。

News: 37億年前の「生命の痕跡」を発見か

グリーンランドの岩石から発見された構造物は、37億年前の生物によって作られたものだとする研究結果が報告され、論争が巻き起こっている。

News: 人工ブラックホールで「ホーキング放射」を確認

実験室で作り出された「音のブラックホール」で、ホーキング放射に極めて近い現象が観察された。

News Scan: クローン動物短命説は誤りだった

初の厳密な検証が行われ、通常の動物と同じであることが判明した

News Scan: 乳房にマイクロバイオーム

乳がんリスクを左右している可能性も

News: 次のLHCを建設するのは誰?

ヒッグス粒子を発見した大型ハドロン衝突型加速器(LHC)の後継になる次世代の巨大加速器を、誰がどこに建設するのか。明確な見通しは立っていない。

News: 太陽系から最も近い恒星に、地球に似た惑星

プロキシマ・ケンタウリの周りを公転する地球サイズの惑星には、液体の水があるかもしれない。もしかすると生物もいるかもしれない。

News Feature: ポリマーの可能性は無限大!

プラスチックに代表されるポリマーは、現代生活のほぼ至る所に浸透している。その可能性はまだまだ底知れない。

News: ジカ熱を相手に善戦するキューバ

キューバは、カリブ海地域でジカ熱の蔓延を何とか食い止めている国の1つだ。国民総出の地道な努力が成果を挙げている。

2016年10月号

News: 量子インターネットへの大きな一歩

量子暗号で保護された通信網を構築できる人工衛星が世界各国で計画される中、世界初となる量子科学実験衛星を中国が打ち上げた。

News Scan: 血痕から分かる犯人の年齢

DNA解析を使わない迅速な方法

News: ネオニコチノイド系農薬とハチ減少に新たな証拠

ネオニコチノイド系農薬のEUによる再評価を前に、新たな証拠が加わった。9年間に及ぶ野生のハチの個体数調査で、この農薬の影響が裏付けられたのだ。

Editorial: 遺伝子組換え食品をめぐる重要課題を今こそ議論しよう

米国上院で遺伝子組換え食品の表示制度に関する妥協法案が可決された今、研究者と政策立案者は、遺伝子組換え技術に関して、もっと喫緊の課題に取り組む必要がある。

News: HIVを広げる社会サイクル

遺伝学研究から、南アフリカでのエイズ流行が、いわゆる援助交際で助長されていることが明らかになった。

2016年9月号

News: 英国のEU離脱に戸惑う科学者ら

英国が国民投票でEUからの離脱を決めた。英国の研究者たちは予期せぬ影響に備えて身構え、科学研究をこれまでと同様に維持するよう政府に働きかけようとしている。

News: ペット医療で活況のバイオテク市場

ペットが長生きするようになったことで、免疫抗体から細胞治療といった新しいタイプの医療が行われ始めている。

News Feature: iPS細胞の10年

人工多能性幹(iPS)細胞は、医療革命の訪れを告げる使者だと考えられた。しかしその発見から10年経った現在、iPS細胞はむしろ生物学の研究を大きく変えるツールとなりつつある。

News: 探査機ジュノーが木星周回軌道に

NASAの木星探査機ジュノーは、巨大ガス惑星の観測を通じて、その進化と太陽系の起源に迫る。

News: 免疫応答の男女差という「不都合な真実」

感染に対する免疫系の反応に男女差があるという事実は、今日の医学に大きな問題を投げかけるものだ。研究者たちは、この真実に目を向け始めている。

News in Japan: 老化研究に大きな予算

「日本ではこれまで老化の研究、特に基礎研究にしっかりとした予算はついてきませんでした」と、文科省ライフサイエンス課担当課長補佐は説明する。従来から重点が置かれてきた研究領域は、がん、ゲノム、脳科学など。今回、老化研究もそれらと並び、日本社会にとって重要であるという判断が初めてなされたといえる。

2016年8月号

News: イヌは2度生まれた

人類の親友であるイヌは、東アジアと西ユーラシアで、それぞれ別のオオカミ集団から家畜化された可能性がある。

News: デンキウナギの跳躍アタック

デンキウナギは、水上から近づいてきた敵に対し、水から飛び出して直接電撃を与えることが明らかになった。

News Scan: 皮膚にくっつく日焼け止め

血流に混入する心配のないナノ製剤

News: 自然界の5番目の力を発見?

ハンガリーの研究所で原子核の放射性崩壊の異常が観測され、理論物理学者らは5番目の新たな力の存在を示している可能性があると分析した。

News: 知性の指標を探す遺伝子バリアント研究に賛否両論

学校に通う年数に影響を与える74個の遺伝子マーカーが突き止められた。研究チームはまた、就学年数は知性の代理指標となり得るとも述べている。

News Scan: 飛んで火に入らぬ街の虫

都市部の蛾は街灯を避けるように進化した だが、この適応は本当に有益なのか?

News: ヒト胚の体外培養で最長記録達成

ヒト胚を受精後13日目まで培養できる方法が編み出された。この手法を用いて、ヒトの初期発生を知るための手掛かりが得られそうだ。

News: ミトコンドリア置換に治療効果がない可能性も?

異常なミトコンドリアが子に受け継がれないようにする置換法は、期待外れの結果に終わるかもしれない。核移植時に持ち込まれた少量の異常ミトコンドリアが増えてしまう場合があるようなのだ。

News: イタリアのオリーブ病害、封じ込めへ

近年、南イタリアではオリーブの細菌性病害が大きな問題になっているが、その封じ込め計画は地元の猛反発を受けて頓挫していた。このほど封じ込め計画を妥当とする裁判所の判決が出て対策が進むことが期待されるが、病害が地中海沿岸諸国に拡散するリスクは依然として高い。

2016年7月号

News: うつ緩和はケタミン代謝産物の作用か?

麻薬ケタミンの分解産物で、ケタミンのような副作用なしでうつ状態を改善できることが、マウスでの実験で示された。

News: たるんだ肌を若返らせる薄膜

塗布するだけで、たるんだ皮膚に若々しい弾性がよみがえる、透明なシリコンポリマーが開発された。

News Scan: DNA鑑定の死角

他の犯罪捜査証拠と同様に妄信は禁物だ。

News: 量子の世界は直観できる?

人間の頭脳は、量子力学の奇妙な法則を、論理を介することなく理解できることが、ゲームによって示された。

News Feature: がんの進化を利用した治療戦略

他のあらゆる生物と同じく、腫瘍にも自然選択が働いている。がんの治療法の開発にこの進化の原理を利用しようという動きが現在高まっている。

News: ゲノム探索でヒットを狙う製薬会社

アストラゼネカ社は疾病に関連付けられる「まれな塩基配列」を探し出すため、200万人分のゲノムを調べる大規模事業を開始する。

News: CRISPRマッシュルームは米国では規制対象外に

CRISPR–Cas9法で作製されたキノコが、当局の監督を受けずに栽培・販売できることになった。

News: 抗ヘビ毒血清不足に立ち向かうための新手法

長年ヘビ咬傷の治療に用いられてきた抗ヘビ毒血清の世界的な不足が問題になっている今、入手困難なヘビ毒に代わり免疫応答を誘発する人工抗原や、毒素を中和する人工抗体の作製などの新手法に期待が高まっている。

Research Highlights: 飛び回る蚊の軌跡を分析するアルゴリズム

特殊なビデオカメラ追跡システムを使って蚊の飛行を観察した結果、夜間、蚊帳の中で寝ている人がいる室内では、その頭の近くでほとんどの時間を過ごしていることが分かった。

2016年6月号

News Scan: 結核を血液検査で診断

簡単で安くて正確、数百万人の命を救う

News: 脊髄損傷患者の脳と手をつなぐ技術

脊髄損傷患者の思考を電気的な指令へと変換することで筋肉を刺激する「神経バイパス技術」が開発された。患者は、この技術によって麻痺した腕を動かせるようになった。

News: 脳への電気刺激で運動選手の能力向上?

予備的研究の結果だが、頭皮を介して脳に電気刺激を加えると、運動選手の持久力が向上するらしい。この装置はすでに実用化されており、「脳ドーピング」が懸念される。

News: 科学研究に一層力を入れる中国

中国で新たな5カ年計画が採択され、科学技術重視の姿勢がより鮮明になった。中国で2020年までに成長が見込まれる分野は、海洋学、脳科学、幹細胞研究だ。

Editorial: まだ検証が必要な、電気刺激による認知機能強化

電気や磁場による脳刺激が医療目的以外にも利用されつつあるが、現時点ではまだ、安全かつ有効とはいえない。

News: 43万年前のヒト核ゲノムで判明した驚きの人類進化史

43万年前の謎の旧人類シマ人の核DNAの配列が解読された。シマ人の正体が判明したのと同時に、現生人類とネアンデルタール人の種分岐が想定外に古かったことも分かった。

2016年5月号

News: 「3人の親」を持つ胚の作製を米国専門委員会が支持

ミトコンドリア置換の臨床試験を支持する報告書が提出された。ただし現状の連邦法の下では、関係当局がこの種の臨床試験を承認することはできない。

News Scan: 山越えシルクロード

チベットを行く交易路が浮上。

News: ティラノサウルス類進化の謎を解く新種か?

ウズベキスタンで、新種の小型ティラノサウルス類の化石が発見された。その年代と特徴は、ティラノサウルス類が複雑な感覚系を進化させてから急激に巨大化したことを示唆している。

News: 指示されると責任を感じない

権威に指示された人が抵抗なく他者に危害を加えることを示して物議を醸した「ミルグラム実験」の現代版でも、人が指示に従って行動するときには、自分の行為にあまり責任を感じないことが確認された。

News: 半合成マラリア治療薬が市場で大苦戦

市場への影響がほとんどなかったのは、アルテミシニンの供給過剰が原因だ。だが、需要の急増はいつ起こるか分からず、マラリア治療薬の安定供給には半合成アルテミシニンが欠かせない。

2016年4月号

News: 重力波を初めて直接検出

重力波は、時空の歪みが波として伝わる現象だ。この重力波を直接検出することに、米国を中心とする国際的な観測計画が初めて成功した。2つのブラックホールの合体で生じたとみられる重力波を捉えた。アインシュタインの予言が100年を経て確かめられ、天文学は重力波を通して宇宙を見る新たな時代に入った。

News: 汗をリアルタイムで分析できるウエアラブルセンサー

腕に装着した状態で汗成分が分析でき、その結果をスマートフォンに送信できる、小型で曲げることも可能なプラスチックセンサーが開発された。

News: フランスの臨床試験で死者

問題の薬剤の構造についての情報が極めて少なく、この臨床試験で何が起こったか、いまだに見えてこない。

News Scan: 逆張りの心不全治療法

心臓のリズムを一時的に乱すと有益な場合もある ようだ。

News Scan: 大丈夫か、標本の名称表示

博物館に保管された標本の多くに間違った名前が付けられている。

News: 「マイクロプラスチック」がカキの生殖系に及ぼす影響

プラスチックの微粒子「マイクロプラスチック」を体内に取り込んだカキは、生殖能力が低下することが実験で示された。プラスチックによる海洋生態系の破壊について、懸念がますます高まっている。

News: 太陽系に未知の巨大惑星発見か

太陽系外縁天体の軌道の分析から、太陽系外縁部に太陽の周りを2万年かけて1周する大質量天体が存在する可能性が出てきた。この分析結果を発表したのは、太陽系外縁天体をいくつも発見してきた天文学者だ。

News: 遺伝子組換え作物の危険性を指摘する論文に不正疑惑

遺伝子組換え反対派のウェブサイトなどで広く引用されている論文数本に、不正な画像改変などが見つかった。そのうちの1本はすでに取り下げられている。

News: メジナ虫症の根絶を阻むのはイヌ?

体長80cmもの糸状虫が皮下を這い激痛を伴うメジナ虫症。根絶まであと少しという段階で、意外な伏兵が現れた。

News: 犬のDNAからヒトの精神疾患の手掛かりを得る

犬の遺伝子データと飼い主による犬の行動評価とを結び付けることで、ヒトの疾患と関連する遺伝子を見つけ出そうというプロジェクトが始まった。

News & Views: 地球は「大凍結」を辛うじて逃れている

日射量と二酸化炭素濃度の関係から氷期の開始時期を予測する計算式が導かれ、完新世の地球が新たな氷期への突入を辛うじて逃れていることが裏付けられた。このままいくと、今後 5万年間は氷期に入りそうもないという。

News: ホーキング博士の新論文に割れる物理学界

ブラックホールに「エネルギーがゼロに近いソフトな粒子」があるなら「ブラックホール情報パラドックス」という難問が解決され得るとする論文がarXivに投稿され、論争が起きている。

2016年3月号

News: 周期表に4つの新元素が加わる!

原子番号113の命名権は>日本の研究機関に、115、117、118の命名権はロシアと米国の研究機関に与えられた。

News: 地球温暖化の抑制へ歴史的合意

2015年12月にパリで開かれた国連気候変動枠組み条約締約国会議は、途上国を含む全ての国が加わって、地球温暖化を2℃未満に抑えることを目指す、画期的な協定を採択した。

News Feature: 最期の病

がんなどの疾患の末期になると、患者は筋肉量が著しく減少し、痩せて衰弱する。この状態は悪液質と呼ばれる。この機序が、ようやく少しずつ明らかになってきた。

News: TMTの建設許可が無効に

日本を含む5カ国でマウナケア山に建設中の30メートル望遠鏡(TMT)について、ハワイ州最高裁判所は建設許可を無効とした。

News Feature: 胎児組織研究に関する真実

中絶胎児の組織を研究に使用することについて、米国では論争が巻き起こり、殺人事件も発生している。しかし、多くの科学者が「こうした研究はHIVや発生などの研究に不可欠だ」と言う。

News: がんの主な原因は「不運」?

がんの発生に大きな影響を及ぼすのは環境要因なのか内的要因なのかをめぐり、研究者の間で論争が起きている。

Editorial: 再生医療製品の早期承認制度は果たして得策か

再生医療製品の臨床試験の代価を患者に払わせるという未実証の制度が日本で導入された。

News: 培地用寒天が足りない!

原料となる海藻の収穫量が減少し、微生物培養に欠かせない寒天培地の生産が危機的状態に陥っている。

2016年2月号

News: 研究用チンパンジーはデジタルベースに

生きたチンパンジーを使った実験を全廃することを決めたNIHは、チンパンジーたちの落ち着き場所を探しながら、死後の脳組織の保管とこれまでの研究成果のオンラインデータ化に向けて動いている。

News: 1377人に贈られた科学賞

300万ドルの巨額の賞金を誇る「基礎物理学ブレイクスルー賞」が、ニュートリノ振動の研究を行った1000人以上の物理学者に授与され、ノーベル賞との方針の違いを印象付けた。

News: 米国で遺伝子組換えサケが食卓へ

米国初となる遺伝子組換え動物の食用販売は申請から20年間保留されていたが、このたび、米国政府がお墨付きを与えた。

News: 記憶力増強装置のヒトに対する試験が始まる

長期記憶に障害を起こすような脳組織の損傷を、電極による刺激で補償できる可能性が次々と示されている。

News: 太陽系外惑星探査:次の20年

これまでに2000個近い太陽系外惑星が発見されている。今度はそれらを理解する番だ。

News: カナダ首相が科学関連の大臣ポストを新設

カナダのトルドー新首相が科学関連の大臣ポストを複数新設し、科学研究に力を入れる決意を示した。

News Feature: とっておき年間画像特集2015

NASAの探査機ニューホライズンズが太陽系外縁部から送ってきた冥王星の画像は、さまざまなメディアで大きく取り上げられ、見る人を魅了しました。Natureは、2015年に得られた数々の科学や自然現象の画像の中から、特に感動と驚きをもたらしたものを選びました。冥王星はもちろんのこと、まるで怪獣映画の1シーンのような動物の争いや可視化された衝撃波、肉眼では見ることのできない生物や物質の精細画像などをお届けします。

2016年1月号

News: ゲノム編集ブタ、ペット販売へ

中国BGIがゲノム編集で作出した研究用の「マイクロブタ」が、ペットとして発売されることになった。

News: 炭素を大気から取り出す技術が事業化目前

大気中の二酸化炭素を直接捕捉して資源として再利用することは不可能ではないが、事業化はコスト面から困難だとみられていた。このほど2つの企業が、炭素捕捉・再生を行うプラントの拡大と改良を発表した。

News: 学問の自由を脅かすロシア大統領令

大統領令を受け、ロシア最大の名門大学の生物研究所で、「全ての研究者は、論文を発表する前に情報機関に原稿を提出し、承認を受けなければならない」という指示が出された。

News: 生命科学界の頭脳が続々とテクノロジー企業へ

グーグル社などの巨大テクノロジー企業が、ヘルスケア事業参入のために生物医学分野の一流研究者を引き入れている。

News Feature: 「ゴジラ級」エルニーニョを捕まえろ!

現在、観測史上最強規模まで発達しそうなエルニーニョが発生しており、この時期に偶然にも太平洋の赤道付近に調査航海に出ていた研究チームがデータを収集中だ。

News: 抗がんウイルス製剤が間もなく市場に

がん治療薬として米国で初めて、ウイルス製剤T-VECが承認された。欧州もそれに続くとみられる。

2015年12月号

News: 脳スキャンデータで個人を特定できる

脳領域間の神経接続のパターンには明確な個人差があり、「指紋」として利用できることが実証された。実際に個人を特定できるだけでなく、知能検査の成績を予測することもできるという。

News: ゾウはなぜ、がんになりにくいのか

「Petoのパラドックス」と呼ばれるこの問いに、答えの1つとなり得る発見があった。

News: 成長ホルモン療法の患者にアルツハイマー病の恐れ

死後脳由来のヒト成長ホルモン製剤の投与を受け、クロイツフェルト・ヤコブ病で亡くなった患者の脳内で、アミロイド斑が見つかった。この製剤を注射したことが原因でできた可能性が示唆されるという。

News: 小児への脳刺激の有望性と懸念

学習障害のある小児の脳を電気刺激する試験が行われ、有望な結果が得られた。その一方で、安易な使用などによるリスクの増大が懸念される。

News: 86もの流星群を発見したCAMS

監視カメラを何台もつないだ「全天流星監視カメラ(CAMS)プロジェクト」により、これまで知られていなかった86の定常流星群が流星群カレンダーに加わった。

2015年11月号

News: 磁石にならない金属が磁石に!

鉄やコバルト、ニッケルは磁石につき、自身も磁気的に分極して磁石となる強磁性体だが、銅やマンガンは磁石につかない非強磁性体だ。今回、銅やマンガンの磁気的性質を変えて強磁性体にできる技術が開発された。

News: 死線を越えると遺伝的多様性が高まる

ショウジョウバエを使った実験で、病を乗り越えた雌からは遺伝的多様性が高い子が生まれるという結果が報告された。

News: 日本の原発、再稼働

福島第一原発事故を受けて全ての原発が停止していた日本で、初めて川内原発が再稼働した。原子力発電を再開して火力発電への依存度を下げれば二酸化炭素の排出量は抑えられるが、気候変動を食い止められるほどの削減量ではない。

News: 支援決定で、ギリシャの研究者たちにも明るい兆し

欧州連合はギリシャへの金融支援を決定した。その結果、凍結されていたギリシャへの大規模研究助成金のうち 2件が交付されそうだと、ギリシャの研究相は話す。

News Feature: ダニ媒介性感染症をめぐる問題

ライム病をはじめとするダニ媒介性感染症は大きな問題となっているが、抑止する方法について研究者らが何も策を練っていないわけではない。では、いったい何が障害になっているのだろうか。

News Feature: エボラの次の新興感染症に備える

伝染病の流行や汎発流行に対する人類の備えは十分とはいえない。けれども、西アフリカで発生したエボラ出血熱の大流行に対する恐怖が、そんな状況を変えるかもしれない。

News & Views: 無痛のスマートインスリン・パッチ登場!

血糖値の上昇を感知してインスリンを放出するよう設計された小型のパッチが開発された。このパッチには微細な針がたくさん付いているが、皮膚に貼り付けても痛くないという。実用化すれば、インスリン注射が必要な糖尿病患者の苦痛や不便さを解消できそうだ。

News: 硫化水素が最高温度で超伝導に

ごくありふれた物質が、これまでで最も高い温度で超伝導状態になることが分かった。最高温度の更新は21年ぶりで、この意外な実験結果に今、追試や理論研究が次々と行われている。

2015年10月号

News: 世界初、4本の足を持つヘビの化石を発見

ブラジルで発見された「4 本足の抱きつきヘビ」が、ヘビ進化論を根底から揺るがす。

News: タコのゲノムから、高知能の秘密に迫る

高い知能や、抜きん出た擬態能力で知られるタコ。その全ゲノム情報が解読され、ゲノムサイズがヒト並みに大きいことや、姿にたがわず独特な機構がいくつも備わっていることが明らかになった。

News Scan: しつこいライム病

5人に1人は抗生物質による治療後も症状が消えない休眠状態の「生残菌」が原因かも

News: ペンタクォークをLHCで発見

5個のクォークからなる短命で風変わりな粒子「ペンタクォーク」が、大型ハドロン衝突型加速器(LHC)での実験で発見された。ペンタクォークは、かつて日本の研究グループが発見したと報告したものの、その後の実験でその存在が否定されていた。

News: フィラエが見て、触れて、嗅いだもの

彗星着陸機フィラエが2014年11月に送信してきたデータの分析結果が初めて報告された。7カ月の休眠を経て2015年6月に目を覚ましたフィラエだが、その後再び通信は途絶えており、状況は厳しいとされる。しかし、その貴重なデータからは新たに多くの謎が生まれている。

News: 低線量被曝のリスクが明確に

低線量の被曝でも白血病のリスクがわずかに上昇することが、30万人以上の原子力産業労働者を対象とする大規模疫学調査により示された。

News: SETIに舞い込んだ思いがけない幸運

ロシアの億万長者Yuri Milnerが地球外知的生命体探査(SETI)プロジェクトに1億ドルを贈った。

News: 現代人の体質や病にネアンデルタールDNAの影

現生人類は、旧人種との性交渉でアフリカ外の環境に対処する能力を獲得した。そして、私たちに残る旧人種のDNAは今も、喘息や皮膚病、さらにはうつ病に至るまで、さまざまな形で影響を及ぼしていることが分かってきた。

2015年9月号

News: 冥王星に広がる驚きの地形と深まる謎

2015年7月14日、NASAの探査機ニューホライズンズが 冥王星のフライバイに成功した。次々に届く観測画像に映し出される、冥王星とその最大の衛星カロンの予想外の姿は、科学者たちを魅了するとともに、我々に多くの興味深い謎を投げかけている。

News Scan: 目に付く雑菌

コンタクトを使うとやはり……

News Scan: しょっぱいエウロパの海

茶色い筋の正体は変性した塩らしい

News: 薄暗い海を彩る色とりどりの蛍光サンゴ

太陽光がわずかにしか届かない中深度の海で、黄色や橙色、赤色に輝く蛍光サンゴが発見された。これらのサンゴは自ら光ることで、共生藻類に足りない光を補充しているのかもしれない。

2015年8月号

News Feature: レーザー兵器が現実に

長年SFに欠かすことのできない小道具だったレーザー兵器が、ついに現実の戦場に近づいてきた。それを可能にしたのは光ファイバーだ。

2015年7月号

News Scan: 腸内細菌がワクチン増強

ワクチンの効果に個人差があるのは腸内細菌の違いが一因らしい。

News: ニワトリ胚で恐竜の顔を再現

鳥類進化におけるくちばし誕生の謎に迫ろうと、発生中のニワトリ胚で恐竜のような鼻面を作る試みがなされた。

Research Highlights: 抗生物質に曝露されていない民族の腸内に耐性菌

ベネズエラの孤立民族、ヤノマミ族(写真)は、ヒトのマイクロバイオームについて報告された中で最も多様な腸内細菌を持っていることが明らかになった。

News Feature: 輸血を減らして命も救う

輸血は、今日の医療で最も過剰に行われている治療の1つであり、その費用は数千億円に上る。研究者たちは輸血を減らす方法を模索している。

News: ネオニコチノイド系農薬の危険性をめぐる議論は次の段階に

ネオニコチノイド系農薬がハチに及ぼす脅威が、より明確になってきた。

2015年6月号

News: 「水の舌」で獲物を捕らえるトビハゼ

水を舌のように使うトビハゼの捕食方法から、初期の陸上動物が捕食のために舌を進化させてきた可能性が示された。

News: 「ブロントサウルス」が復活する?

竜脚類ディプロドクス科の系統樹を見直した研究から、アパトサウルスと同種とされたジュラ紀の巨大草食恐竜ブロントサウルスに独立種であることを示す特徴が見いだされたという。

News Scan: 平らなレンズ

レンズ豆とは無縁の形に進化

News: 20世紀の真の捕鯨頭数

20世紀中の商業捕鯨頭数が初めて算定され、290万頭に上ることが分かった。総生物体量で見ると、人類史上最大の動物捕獲・駆除と考えられる。

News: 貯水池の水を長持ちさせる秘策

湖の表面に薄い膜をはって水の蒸発を防ぐ技術が、干ばつに苦しむ米国に希望をもたらすかもしれない。

News: ドーンとニューホライズンズの旅

2015年は準惑星の年だ。NASAのドーンとニューホライズンズという2機の探査機が、太陽系で最大級の2つの岩石質小天体に初めて接近し、科学者にその姿を見せてくれるのだ。

2015年5月号

News: 食品添加物と肥満・腸疾患が初めて結び付いた

食品に広く添加されている乳化剤の中には、大腸の細菌構成を変化させ、その結果、炎症性の大腸炎を引き起こすものがあることが、マウスでの実験で示された。特筆すべきは、米国では「安全」と見なされ、試験が免除されている化合物であっても、同様の作用が観察されたことだ。

News Scan: ISSプレッソで一息

宇宙ステーションにコーヒーメーカー

News & Views: 知覚情報をもとに自ら学習する人工知能

コンピューターゲームのプレイ方法を、深層学習と強化学習によって自ら学習する人工知能が開発された。この人工知能は、古典的な49種類のコンピューターゲームのうち29種類でプロのゲーマーと同等以上の成績を収め、人工知能がさまざまなタスクに適応可能なことを実証した。

News Feature: 揺れる性別の境界

一般社会では、性別が二元的に男か女かに分けられている。だが、生物学的な研究が進んだことで、性別は単純に二元化できるものではないことが分かってきた。

2015年4月号

News: アルカリ金属の爆発の秘密が明らかに

アルカリ金属を水に入れると派手に爆発する。化学の授業でおなじみのこの実験の反応機構が、実は長く誤解されてきたことが、ハイスピードカメラを使った研究で判明した。

News: 匿名化されたクレジットカード利用履歴から個人を特定

クレジットカードを利用した時間と大まかな場所に関するデータが たった4つ揃うだけで、個人の身元をほぼ特定できることが示された。匿名化されたビッグデータの管理方法について、今後、議論は必至だ。

News: 「無意識の思考」の方が賢明というのは本当か?

注意をそらされている時に下す決定の方が賢明という説が広く知られているが、新たな大規模実験と既存データのメタ分析ではそのような効果は見られなかった。無意識の力についての論争がさらに白熱化しそうだ。

2015年3月号

News: ゲーム理論がポーカーを「解いた」

「基本的に無敵」なポーカーのアルゴリズムが開発された。

2015年2月号

News: ヒトは赤外線を見ることができる

ヒトは、いわゆる「可視光」ではない赤外線を視認できるようである。実際に赤外線を見た研究者がその謎に挑んだ。

2015年1月号

News Scan: 曲げられるスマホに一歩前進

表示画面をしなやかに

2014年12月号

News: 月最大の平原はクレーターではなかった

月探査機の重力測定結果によると、月の「嵐の大洋」は衝突クレーターではなく、地殻の収縮でできた谷で縁取られた平原とみられることが分かった。

News: 人工甘味料が肥満を引き起こす?

人工甘味料は腸内のマイクロバイオームを変化させ、肥満を引き起こし得ることが示唆された。

News Feature: 科学界を去ったPhD

将来のスター科学者と目されていた優秀な大学院生が、博士号取得後に科学者にならずに別の道に進むことは少なくない。彼らはどんな人生を歩んでいるのだろうか。

2014年11月号

News: 「泳ぐ恐竜」スピノサウルス

背に巨大な「帆」を持つ肉食恐竜スピノサウルスは、半水生恐竜として太古の水辺を支配していた。

News: ネアンデルタール人が絶滅したのは4万年前

ネアンデルタール人が欧州から消えた時期は定説よりもはるかに早かったことが、改良型の放射性炭素年代測定法により明らかになった。

News Feature: 南極大陸の秘密の湖

南極大陸の氷床の表面下800mにある氷底湖から採取したサンプルに数千種類の微生物が含まれていることが明らかになった。未知の巨大な生態系の存在が示唆される。

2014年10月号

News: 遺伝子が示すクモの複雑な進化

遺伝子データを基にした系統樹が作成され、同じような網を作るクモであれば近縁である、という長年の定説が覆された。

News: 「曲者」のパンコムギゲノム、解読!

複雑で巨大なパンコムギのゲノム塩基配列が解読された。育種の取り組みが一層加速すると予想される。

News Scan: 誘発地震

induced seismicity:人間の活動によって引き起こされる地震

News Feature: 血流が運ぶ情報

循環血中に存在するDNAは、最適な活用法を見つけることができれば、がん治療の優れたツールとなりそうだ。

2014年9月号

News: 卵の模様でカッコウの托卵に対抗

カッコウの托卵被害に遭っている鳥たちが自らの卵を守るために描き出した戦略が、視覚認識ソフトによって明らかになった。

News: 「にがり」で太陽電池製造過程の安全性が向上

テルル化カドミウム太陽電池製造過程で必要な塩化カドミウム処理を、塩化マグネシウム処理で置き換え可能なことが示された。

News: 日光浴には中毒性がある!?

マウスを低用量の紫外線に長期間さらすと、βエンドルフィンというオピオイドが産生されることが明らかになった。この物質は薬物依存症にも関連している。

2014年8月号

News: カイコの性決定の最上流因子はタンパク質ではなくRNAであった!

カイコの性決定の最上流因子は80年間不明であったが、今回、カイコの雌性がタンパク質ではなく小分子RNAによって決定されていることが示された。小分子RNAが性決定の最上流因子である生物はこれまで報告されていない。

News: コオロギの「沈黙」という選択

ハワイに生息するコオロギの雄が、寄生虫から身を守るために鳴くのをやめた。しかもこの変化は、驚くほど短期間のうちに2つの島の異なる個体群で 同時に並行して起きていた。

News: タコの足が絡まらない理由

タコは、触腕が絡まないように考えているわけではない。では、なぜ絡まないのか?今回、切断した触腕を使った実験から、タコの触腕が中枢の脳による制御を受けずに動く仕組みが明らかになった。

News: 深まるクシクラゲの謎

クシクラゲの概要ゲノム配列が発表され、独特の神経系が洗い出された。他の生物とはあまりに異なる神経系が明らかになり、さらに謎が深まっている。

2014年7月号

News Scan: ハチのプラごみ再利用

都市部のハチは巣作りに活用している

News Scan: 大気を汚す樹木

揮発性有機物が思わぬ影響

2014年6月号

News: カンブリア紀の「優しい巨人」

どう猛な捕食動物として描かれてきた古生代前期の大型遊泳動物「アノマロカリス」に、濾過摂食する種類がいたことを示す化石が見つかった。

News Scan: 長髪の物理学

自然にカールした長髪の数理モデルは、アニメ制作をさらに高度化

News Feature: 充電池開発の最前線

充電式電池(二次電池)のさらなる価格低下と容量増を実現するために、化学者は全く新しいデザインの電池を模索している。

2014年5月号

News: チョウの擬態を担う単一遺伝子

チョウの擬態についての新たな知見が報告された。擬態の進化に関する論争に一石が投じられそうだ。

News: アクネ菌、ブドウに宿る

ヒトの皮膚常在菌の一種、アクネ菌がブドウにも存在することが明らかになった。 これは、動物病原体の植物への宿主移行が確認された初めての例であり、アクネ菌の存在がブドウの栽培化に貢献した可能性も出てきた。

News: 健常者10万人を調べるプロジェクト

長期的な試験により健常者を詳細にモニタリングし、その結果に対処するよう頻繁に働きかけることで、究極の個別化医療を実現しようという取り組みが始まった。

News: ロイヤル島からオオカミが消える日

オオカミとヘラジカの生態学研究で有名な米国ロイヤル島。そのオオカミ個体群が、絶滅の危機に瀕している。数十年にわたって隔離され、同系交配が繰り返されてきたためだ。

2014年4月号

News Feature: 大学内での凶悪犯罪を未然に防げ!

近年、大学キャンパス内での暴力事件が増加している。米国の大学は学内の安全を守るための正式な手続きとして「脅威評価」を定めるようになったが、その有効性は未知数だ。

2014年2月号

News Scan: 氷上の地質学

スコットランド産の花崗岩がカーリングに最適な理由

News & Views: 2000万回もの波に耐える海藻の秘密

海岸に生息する海藻には打ち寄せる波から繰り返し力がかかり、その力による組織の疲労は海藻の死につながりかねない。しかし、ある海藻を観察したところ、その茎状の部分の節の構造には横方向の結合がなく、巧妙な仕組みで負荷による疲労に耐えていることが分かった。

2014年1月号

News: 毛を生む組織再生のカギは培養法にあった

毛包は、毛髪を生み出し支える皮膚内の器官で、毛髪再生に重要だ。毛包の誘導は、これまでマウスでしか成功していなかったが、今回、古典的な培養法を用いることで、ヒト毛包の誘導にも成功した。

News: 治癒を速める「若返り」遺伝子

Lin28aタンパク質を成体組織で発現させると、傷の治癒力を高めたり、毛の成長を速めたりするなどの効果がもたらされた。

News: バッタネズミは、毒サソリに刺されても平気

今回、このネズミのサソリ毒に対する耐性のメカニズムが明らかになり、薬剤標的として注目されている。

2013年12月号

News: ゲームでマルチタスク“脳力”がアップする!

認知能力は加齢に伴って低下するが、ゲームをすることでそれが回復するという研究結果が現れた。

News Feature: カエルを愛したスパイ

100年ほど前、野外調査と諜報活動の二重生活を送った悪評高き爬虫両生類学者がいた。現代の若い科学者が彼に関心を持ち、その足跡をジャングルの中に追ったところ、このスパイは、分類学者として、きちんと仕事を残していたことが判明した。

2013年11月号

News Scan: 絶対的な絶対温度を目指せ

基礎物理に基づいて温度の計量標準を求める動き

2013年9月号

News Scan: 不安が健康によいこともある

短期ストレスが、免疫系を活性化する場合がある

2013年11月号

News Feature: 時間と空間の起源

現代宇宙論の欠点は、時間と空間がどこから生まれてきたかを説明できていないことだ。この難題を解決しないかぎり、物理学は完成しないと多くの研究者が考えている。

2013年10月号

News: 地球温暖化で紛争が増える?

気温や降水量が平均から極端にはずれることが、不和や戦争の増加と関連付けられた。

2013年8月号

News Scan: 世界最小の映画

IBM社が原子を並べたアニメーション映画を製作

2013年10月号

News: 人間は、ものを投げる動物である

スポーツ選手がものを投げる動作を高速度撮影して調べたところ、カタパルト(投石機)のような機構で 肩と胴にエネルギーを蓄えていることが明らかになった。

2013年9月号

News: ハダカデバネズミの発がんを防ぐヒアルロン酸

齧歯類として極めて長寿のハダカデバネズミでは、細胞外マトリックスのヒアルロン酸(ムコ多糖の1つ)が、がん化しようとする細胞を封じ込めている。

2013年8月号

News: クジラが長く潜っていられる理由

過酷な環境条件下でも酸素を得るために、動物はさまざまな方法を進化させてきた。今回、3つの研究から動物たちの独自の戦略が明らかになったが、どの方法も筋肉の酸素を最大限に活用するよう進化を遂げてきている。

2013年9月号

News: 野生のチーターのすばらしい身体能力

最新式の追跡用首輪を装着させてデータを記録した結果、地上最速といわれるチーターの鋭敏な反射神経や驚異的な加速能力が明らかになった。

News Feature: 21世紀のノーベル賞?

このところ、ノーベル賞より高い賞金の科学賞が相次いで新設されている。一晩で億万長者になる科学者が出るのは結構なことだが、一握りの研究者に巨額の賞金を授与しても、その研究分野が本当に活性化するかどうかはわからない。

2013年8月号

News: ネット上で出会った夫婦の方がうまくいく?

インターネットを通じて出会った夫婦は、友人の紹介、職場や学校での出会いといった伝統的な方法で出会った夫婦よりも円満な結婚生活を送っていることが多いようだ。

2013年7月号

News: 10億年以上地殻の中に閉じ込められた水を発見

地殻の内部に隔離された水から、微生物の活動を示す証拠が探索されている。

2013年8月号

News Feature: 遺伝子組換え作物の真実

遺伝子組換え作物の導入により、スーパー雑草は本当に誕生したのか?インドの農民は自殺へと追いやられているのか?導入遺伝子は野生種にまで広まっているのか?遺伝子組換え作物をめぐるこれら3つの疑惑に対して、その真偽を検証する。

2013年7月号

News Feature: 銃と戦う男

米国には人口とほぼ同数の銃がある。不幸なことに、この事実がもたらす結果について調べる研究者は、非常に少ない。銃の力が信じられている米国の常識に、敢然と立ち向かう1人の救急医がいる。

2013年5月号

2013年6月号

News: 自己組織化する「生きた組織」を3D印刷する

脂質で被覆した水滴を立体的に整列させて、生体組織に似た構造物を3D印刷することに成功した。

Editorial: 市民がいくら銃の犠牲になっても、変わらない米国

信じられないかもしれないが、米国の政府機関では、銃を規制するための支持行為や促進活動が禁止されている。そのため、銃に関する政策や銃犯罪の防止に必要となる研究そのものさえも、公的資金で実施できない。 いったい、銃乱射事件が何回起これば、こうした状況は変わるのだろうか。

2013年4月号

News Scan: マリファナはきっぱり有害

米国の若者に、危険な誤解が広がっている

2013年6月号

News Feature: スローな科学

速いばかりが能じゃない。世の中には、数十年あるいは数百年も続いている実験がある。科学は短距離走ばかりではなく、マラソン競技も含めた知的作業であることを、改めて思い出そう。

News: 津波漂流物とともに海を渡る生物への懸念

2011年3月の東日本大震災の際にがれきとともに津波にさらわれて海に流出したさまざまな生物が、長期間外洋を漂流した後に米国の海岸に漂着している。生物学者たちは、こうした生物を追跡して、現地の生態系への影響を調べようとしている。

2013年5月号

News Feature: 環境にやさしいセメント

古代ローマの時代から現代の建築構造物に至るまで、セメントは人類文明に不可欠な建築資材としてあり続けてきた。しかし、セメントの製造では大量の温室効果ガスが排出されてしまう。それを削減するには、この複雑な材料を徹底的に理解する必要がある。

2013年4月号

News: 南極大陸の氷底湖で生命を発見

米国の掘削チームが南極大陸の氷底湖からサンプルを採取することに成功し、そこに多数の微生物が存在することを発見した。

News Feature: 人間は、儀式をするサルである

人間集団には、祈り、戦い、踊り、詠唱などの儀式がある。そして、その儀式の違いが、過激な集団と平穏な集団の違いを生んでいるらしい。儀式はまた、文明の誕生とも深く関係する。

Editorial: 科学啓発活動の発祥地・王立研究所の危機

ファラデーのクリスマス講演会で知られる英国王立研究所が、財政難に陥って建物の売却を検討している。多人数を対象とした科学啓発活動は曲がり角を迎え、新たな進化が求められている。

News: イヌの家畜化のカギは残飯だった?

オオカミから「人間の最良の友」を生み出した遺伝的変化が突き止められた。

News Feature: 簡単な算数ができない学習障害

電話番号などの簡単な数字を覚えたり、簡単な足し算をしたりするのがひどく苦手な人がいる。このような「算数障害」があっても、知能面に全く問題がなく日常生活を支障なく送っている人も多い。この「算数障害」をとおして数認識の仕組みを探るとともに、その障害者支援に尽力する研究者がいる。

2013年2月号

News Feature: とっておき年間画像特集2012

写真共有機能のあるInstagramやFacebook、twitpicなどが普及して、私たちは日常的に多くの写真を目にするようになりました。それに伴い、写真の持つ力が相対的に弱くなってきた、という見方も現れています。しかしそんなことはありません。カメラは今なお、自然界のすばらしさや、自然界を探求するワクワク感を写し取ってくれています。音速を超えるスピードで地球に向かって落下する男性から、悪夢に出てきそうな海の生き物、脳を守る関門の繊細な網目構造まで、Natureが選んだ2012年のとっておき画像を紹介します。

2013年3月号

News Feature: コンピューターの高性能化は熱との戦い

超小型回路は小型化すればするほど高温になる。技術者たちはコンピューターの新しい冷却法を模索し続けている。

2013年2月号

News: 都会の鳥は吸い殻で巣を守る

ポイ捨てされたタバコの吸い殻を巣の内張りに利用することで、都会に住む鳥は、ダニの寄生を防いでいるらしい。

2012年12月号

News Scan: 3億年経っても残る記録!

超長期のデータ保存方式が誕生

2013年2月号

News: たくさんの匂いを混ぜると、みな同じ匂いになる

さまざまな匂いをたくさん混ぜ合わせると、結局は、みな似たような匂いになることが明らかになった。 多色光を混ぜると白色光になるのとよく似ている。

2013年1月号

News: マヤ文明の衰退を早めた干ばつ

古典期マヤ文明圏における詳細な雨量記録が明らかになった。乾燥した気候が長期にわたって続いたことが、マヤ文明の衰退の一因となったらしい。

2013年2月号

News: ハリケーン「サンディー」と闘った研究者たち

ニューヨーク大学ランゴン医療センターでも実験室に大きな被害が出たが、学生と研究者は率先して、非常電源の停止した病院からの患者救出活動に参加した。

2012年11月号

News: 睡眠中に匂いと音を学習

睡眠中にいい匂いをかがせると、目覚めた後もそのいい匂いを嗅いだときの条件を記憶している。

News Scan: ちょうどよい形のギター

厚さ68mmが最高の響きを持つことがわかった

News: 超高額の『基礎物理学賞』が誕生!

ロシアの億万長者が、1人300万ドル(約2.4億円)という科学賞を創設した。第1回の受賞者は9名で、総額2700万ドル(約21.6億円)。受賞した理論家たちは目を白黒させている。

News Feature: 科学としての歴史

過去の出来事を科学的に分析することで、未来を予想できるとする「歴史動態学」が登場した。既存の歴史学者は懐疑的だが、このアプローチは興味深い。

2013年1月号

News Feature: 都会の憂鬱

研究者たちはこれまで「現代の都市生活によるストレスと精神疾患の関連」を示そうとしてきたが、有効なデータはなかった。だが、2003年に公表された英国の「キャンバーウェル調査」の結果は世界に衝撃を与え、これをきっかけに、さまざまな方法で検証が進められている。

2012年10月号

News & Views: トウモロコシ粉懸濁液の上を走れる理由

トウモロコシ粉と水を混ぜた液には粘性があり、それでプールを満たすと、忍者のようにその上を走ることができる。ところが立ち止まると沈んでしまう。この現象はどのような原理で起こるのか、今回、新たな実験に基づく考え方が提案された。

News Feature: 3D印刷がもたらす革命

立体物を印刷できる3Dプリンターの進歩が、科学研究の新たな地平を開こうとしている。

Editorial: 三次元印刷技術は、何をもたらすか

活版印刷機は人類の歴史を変えた。人々の識字率を高め、旧弊たる世界に光明をもたらした。普及が始まった三次元(3D)印刷技術は、同様の社会変革をもたらすだろうか。

2012年9月号

News Scan: おいしいトマトの秘密

トマトの風味の決め手となる香り成分が特定された

2012年6月号

News Feature: カフェインレスコーヒーを求めて

風味がよく、商業的に成り立つ、カフェインを含まないコーヒーを作るために、1世紀以上にわたってチャレンジが続いている。

2012年3月号

News Scan: 水と油をとことん滑らかに

完璧なドレッシングを作るには…

News: 数独の重要問題が解けた

解を1つしか持たない数独問題の作成には、少なくとも17個のヒントが必要であることが証明された。

2012年2月号

News Scan: 無人航空機の悪用を防げ

敵性国家やテロリストの手に渡るかもしれない。

Nature ダイジェスト Online edition: ISSN 2424-0702 Print edition: ISSN 2189-7778

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