2010年2月号Volume 7 Number 2

Editorials

公聴会方式で予算配分を決めようという日本の取り組みは、日本の社会や科学のためにはよいことかもしれない。しかし、今のやり方はそうではない。

「多くの種類の数多くの植物が地表を覆い、鳥が灌木に止まってさえずり、さまざまな昆虫が飛び回り、湿った地中をミミズがはいまわる。このように種のもつれ合った土手を思い浮かべるのはおもしろい」。チャールズ・ダーウィンの『種の起源』の最終段落はこう始まるが、2009年11月24日、この本が出版150周年を迎えた。ダーウィンは、こうした穏やかなイメージを使い、自然選択の過程を通じて、極めて美しく極めてすばらしい生物種(すべて)が、際限なく進化してきたことを強調しようとした。

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News

今年9月、日本で50年ぶりの政権交代が起こり、多くの日本国民は、民主党鳩山新政権に、国の再生を期待した。しかしその後、新政権が打ち出した政策により、研究者たちは、予算をめぐるジェットコースターのようなめまぐるしい変化に翻弄されている。内閣府に設置され、鳩山由紀夫首相がともに議長を務める2つの機関が、11月から12月の数週間に、主要科学プロジェクトの財政的先行きについて、根本的に異なる提言を行ったからだ。

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News Features

深海での素粒子検出をめざす計画が、マッコウクジラの生息調査という意外な成果に結びつき、海洋生物学者と素粒子物理学者の間に新たに協力関係が生まれた。

ハエの行動解明に自動スクリーニング法を取り入れるユニークな共同研究が行われている。今後、機械でヒトの行動を観察する方法にも変革が訪れるかもしれない。

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Japanese Author

お酒やヨーグルトなどを作る発酵微生物、ペニシリンを産生する青カビなど、人類にとって有用な微生物は山ほど存在する。こうした中で、ちょっと毛色の変わったものに「磁性細菌」がある。この細菌は、菌体内でナノサイズの磁石を作り出す。東京農工大学大学院 共生科学技術研究院の新垣篤史助教は、磁性細菌のゲノムを解読し、磁石をつくるための遺伝子や磁石の形や大きさの制御について解析を進めている。ナノ磁石は工業に利用できる可能性があるという。

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News & Views

地震はプレート境界だけでなく、大陸プレートの内陸部でも起こる。このプレート内陸部地震は、長期にわたる危険な場所を教えているのか、それとも、遠い過去に起こった地震の余震にすぎないのか。

スタートでつまずき、長い間決め手に欠けていたアブシジン酸受容体の同定に、とうとう成功した。このほど、複数の研究チームから成果が一度に発表され、この植物ホルモンがシグナルを伝達する仕組みの詳細が明らかになったのだ。

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News Briefing

2009年12月7日、宇宙旅行の日を待ち焦がれる人々が、米国カリフォルニア州のモハーヴェ空港・宇宙港において、旅客宇宙船スペースシップ・ツー(写真中央: 輸送機ホワイトナイト・ツーの下部に取り付けられている)と初めて対面した。

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英語でNature

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