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非営利団体は抗菌薬開発の救世主になり得るか

薬価の安い抗菌薬は、たとえよく効いたとしても製薬会社は開発費を回収できない。非営利団体の介入で、このジレンマを克服できるだろうか？

世界中で毎年約1億人が淋病に罹患している。画像は原因となる淋菌の走査型電子顕微鏡写真。 Credit: NIAID

2023年11月、ある臨床試験が抗菌薬耐性との厳しい戦いにかすかな希望をもたらした。ゾリフロダシン（zoliflodacin）と呼ばれる経口抗菌薬が、性感染症である淋病（りんびょう）の原因菌に対して有効であることが示されたのだ。この薬は新しいクラスの抗菌薬の第1号であるため、ほとんどの標準的な治療薬に対して耐性を持つ「スーパー淋病」のまん延を食い止められるかもしれない。

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翻訳：藤山与一

Nature ダイジェスト Vol. 21 No. 5

DOI: 10.1038/ndigest.2024.240524

原文

Can non-profits beat antibiotic resistance and soaring drug costs?
  • Nature (2024-02-29) | DOI: 10.1038/d41586-024-00543-5
  • Maryn McKenna
  • 米国ジョージア州アトランタ在住のフリーランスジャーナリスト。

参考文献

  1. Urbina, J. A., Payares, G., Sanoja, C., Lira, R. & Romanha, A. J. Int. J. Antimicrob. Agents 21, 27–38 (2003).
  2. Ahmed, S. A. et al. PLoS Negl. Trop. Dis. 8, e2942 (2014).
  3. Taylor, S. N. et al. N. Engl. J. Med. 379, 1835–1845 (2018).