News & Views

異種動物の体内で作製された膵臓で糖尿病を治療する

Nature ダイジェスト Vol. 14 No. 5 | doi : 10.1038/ndigest.2017.170531

原文:Nature (2017-02-09) | doi: 10.1038/nature21490 | Interspecies pancreas transplants

Qiao Zhou

ラットの体内で成長させたマウスの膵臓を、1型糖尿病モデルマウスに移植すると、血糖値が制御された。また、拒絶反応は短期間の免疫抑制剤投与だけで回避できた。この成果から、治療用に臓器を成長させる興味深い方法が垣間見えてきた。

拡大する

Tomoyuki Yamaguchi

移植のためのヒト臓器は極度に不足している。この解決策の1つとして、動物の体内でヒト臓器を成長させる方法が考えられる。この方法は概念的には簡単であるが、技術的(および倫理的)な課題が伴う。現時点ではまず、異なる種の体内で固形臓器を成長させることができるのかどうか、また、それを疾患の治療に用いることができるのかどうかを明らかにする必要がある。このほど、東京大学医科学研究所の山口智之および中内啓光(スタンフォード大学兼任)らは、ラットの体内でマウスの膵臓を成長させることに成功しただけでなく、摘出後に膵島(ランゲルハンス島)に分離して糖尿病モデルマウスに移植するとマウスは糖尿病から回復することを実証し、Nature 2017年2月9日号191ページに報告した1

全文を読むには購読する必要があります。既に購読されている方は下記よりログインしてください。

Nature ダイジェスト Online edition: ISSN 2424-0702 Print edition: ISSN 2189-7778

プライバシーマーク制度