Nature ダイジェスト

アーカイブ検索

2017年3月号

News: 赤ちゃんの脳損傷を防ぐ新治療法に高まる期待

低酸素性虚血性脳症(HIE)の新生児の命を救うと期待される実験的治療法が、臨床試験の段階に入った。

2017年1月号

News: マウス尾から卵を作る培養系確立

この画期的な技術を用いれば、人工的にヒトの卵を作製できる可能性があり、今後を見据えた議論が必要である。

Japanese Author: iPS細胞を用いた新アプローチで心機能改善

iPS細胞の臨床応用に向けた研究が加速している。例えば、心筋細胞に分化誘導した上で直径数cm、厚さ0.1mmほどのシートを作製し、重篤な心不全患者の心臓に貼り付ける治療は2016年度中にも臨床試験が始まるとされる。そうした中、信州大学バイオメディカル研究所の柴祐司准教授らは、サルのiPS細胞を心筋細胞に分化させ、単一細胞のまま別個体のサルの心臓に移植する実験を世界で初めて行い、心機能改善の効果が得られることを実証した。

2016年11月号

News: ヒトと動物の「キメラ」研究が米国で解禁に?

米国立衛生研究所は、ヒトと動物のキメラを扱う研究プロジェクトへ資金を提供する方向に動き出した。

2016年9月号

News Feature: iPS細胞の10年

人工多能性幹(iPS)細胞は、医療革命の訪れを告げる使者だと考えられた。しかしその発見から10年経った現在、iPS細胞はむしろ生物学の研究を大きく変えるツールとなりつつある。

2016年8月号

News: ミトコンドリア置換に治療効果がない可能性も?

異常なミトコンドリアが子に受け継がれないようにする置換法は、期待外れの結果に終わるかもしれない。核移植時に持ち込まれた少量の異常ミトコンドリアが増えてしまう場合があるようなのだ。

News & Views: 肢再生に欠かせないシグナルの連携プレー

有尾類は優れた器官再生能力を持ち、例えば四肢を切除されても元通りに再生することができる。メキシコサンショウウオを用いた研究から、こうした肢再生では、2種類のシグナル伝達分子が互いに協力し合いながら複雑な再生過程を調節していることが分かった。

2016年6月号

News & Views: 高脂肪食が大腸がんの発生率を高める仕組み

マウスでの研究で、高脂肪食の摂取により腸前駆細胞が幹細胞様の運命に誘導されることが突き止められた。その結果、腸のサイズが変化し、腫瘍の発生率が高まることが分かった。

2015年11月号

News & Views: 肝臓の細胞量維持に重要な細胞集団を発見

マウスでの実験で、これまであまり評価されていなかった肝細胞集団の1つが、日々の肝臓細胞量の維持に重要な役割を担っていることが分かった。この細胞群は近傍の静脈からのシグナルによって誘導・維持されている。

2015年10月号

News Feature: オルガノイドの興隆

臓器に似た立体構造体「オルガノイド」を作る研究が熱を帯びている。培養皿の中にシグナル分子を投入するだけで、細胞が自分で組織を形作るのだ。こうしてできたミニ臓器は、単一細胞の分析よりも多くの情報をもたらす場合があるだけでなく、薬の効果や副作用を調べるのにも役立つことが分かってきた。

2015年8月号

News & Views: バランスを保つことで多能性を安定化

多能性細胞は体内のあらゆる種類の細胞を作り出すことができる。このような多能性状態は、Wntシグナル伝達の阻害などの「合図」によって獲得され、多様な細胞を作り出すためのバランスを維持した状態であることが分かった。

2015年5月号

News: 「3人の親による体外受精」にゴーサイン

先駆的な生殖医療技術の法的認可に向けた英国の動きは、他の国々にも規制緩和の流れを引き起こしそうだ。

2015年3月号

News: ヒト幹細胞から卵や精子の前駆細胞を高効率で作製

ヒトの始原生殖細胞を多能性幹細胞から高効率で作製する方法が開発された。そこから、ヒトの始原生殖細胞形成のカギとなる因子が明らかになった。

News: 疑問視される人工気管移植手術

カロリンスカ研究所は、実験的に行われた移植手術に対し2件の調査を行っている。

News & Views: 多能性状態を操作するための手引き

偏りのない解析で、iPS細胞の再プログラム化から万能性獲得までの過程には複数の経路があることが明らかになり、そこから、これまで見落とされていた新しいタイプの多能性細胞の存在が確認された。

2015年1月号

News: 幹細胞から成熟β細胞の作製に成功

インスリンを産生する成熟β細胞を、in vitroで幹細胞から大量に作製する方法が開発された。現在の課題は、1型糖尿病患者に移植した成熟β細胞を、患者の免疫系による攻撃から守ることである。

News & Views: 繊維芽細胞の可塑性が心臓の修復を助ける

心臓繊維芽細胞は損傷を受けた心臓構造の修復に重要な役割を果たすことが知られている。さらに今回、心臓の繊維芽細胞には内皮細胞へと転換できる可塑性があり、心臓が損傷を受けた後にp53依存的に転換が誘導されて、傷害血管の修復を助けることが明らかになった。

2014年12月号

News & Views: スタチンは骨の成長を促す

軟骨形成と骨成長の異常によって起こる低身長症について、iPS細胞モデルが構築された。研究チームはさらに、高コレステロール血症治療薬であるスタチンが軟骨形成と骨成長を促進する可能性があることをこのモデルを用いて明らかにした。

2014年11月号

News: 羨望を集める日本の幹細胞臨床研究

iPS細胞から作成された網膜の移植手術が、世界に先立って日本で行われた。他の国々でも、研究者たちがiPS細胞治療の臨床研究へのゴーサインを今か今かと待ちわびている。

2014年9月号

News: 見直され始めたファージ療法

抗生物質耐性問題が拡大し続けていることを受け、100年の歴史を持つファージ療法への関心が再燃している。

2014年8月号

News: 心臓病の幹細胞療法に対する疑い

幹細胞を用いた心臓病治療の臨床試験についてのこれまでの報告を網羅的に 分析した研究から、この心臓病治療の効果に疑義が浮上している。

2014年7月号

News: 成人クローン胚からもES細胞ができた!

2つの研究チームが独立に、成人の体細胞クローンからのES細胞株作製に成功した。

2014年6月号

Japanese Author: がん幹細胞を正常細胞に変える方法を確立し、がん完治を目指す!

一貫して、がん幹細胞を対象に研究を続ける、慶應義塾大学医学部 先端医科学研究所 遺伝子制御研究部門の佐谷秀行教授。今回は、信末博行特任助教らとともに「細胞の形の変化が、その細胞の運命を決める」との、逆説的にも思える成果をもたらした。研究は、治療の難しいがん幹細胞を正常な脂肪細胞へと導く新たな治療法につながる可能性を秘めるという。

2014年5月号

Japanese Author: ゲノム研究から先制医療へ

その行動力で数々のプロジェクトを牽引し、ゲノム研究を推進してきた理研の林崎良英ディレクター。FANTOMコンソーシアムの設立、ノンコーディングRNAの発見、マイクロアレイやシーケンサー技術の導入など多くの成果を挙げてきた。親しみやすさと率直さがトレードマーク。「でも発言がストレートなので、誤解されやすいんですよ」と言う。今回新たに立ち上げたのは「予防医療・診断技術開発プログラム」。先制医療へ乗り出すのだという。林崎ディレクターは今、何を考える?

2014年4月号

News & Views: 造血幹細胞にも性差がある

血球を作り出す造血幹細胞は、エストロゲンに応答して、雄より雌のマウスでより頻繁に分裂することが分かった。これはおそらく、雌が妊娠時により多くの血液を必要とするようになることに備えているためだろう。

2014年3月号

News: 外部刺激でも体細胞を幹細胞化できる!

NPGよりお知らせ

Nature 2014年1月 30 日号641〜647ページ、および676〜680ページに掲載された小保方晴子氏ら(理化学研究所ほか)による論文 2 報について、論文中にいくつかの致命的な誤りがあることを理由に論文撤回の要請があり、弊社はそれを受理いたしました。

撤回理由は、Nature 2014年7月3日号112ページ、および下記URLをご覧ください(ウェブページが最新情報になります)。Natureダイジェスト 2014年3月号2〜3ページでも、これらの論文に基づいた記事を掲載しておりました。

STAP 関連論文、撤回理由書

Retraction: Stimulus-triggered fate conversion of somatic cells into pluripotency
Retraction: Bidirectional developmental potential in reprogrammed cells with acquired pluripotency

強く圧迫したり、酸性溶液に浸けたりするだけの手軽な方法で、 体細胞を受精卵に近い状態へとリセットできることが明らかになった。

News Scan: iPS細胞をしのぐ万能性を確認

理研など日米チームが体細胞を酸の刺激で効率的に初期化することに成功

2014年2月号

News Feature: とっておき年間画像特集2013

2013年も、さまざまな科学的な探査や解析が進み、我々の宇宙からは次々と驚きや感動がもたらされました。この1年の間に、巨大なものから微細なものまで至るところに科学の目が注がれ、宇宙空間の鮮やかな光景や、分子を互いに結び付ける結合そのものの画像などが捉えられました。この特集では、Nature が選んだ、科学、そして自然の素晴らしさを実感できる画像をお届けします。

Japanese Author: 皮膚細胞を、iPS細胞を経ずに軟骨組織に作り変える

iPS細胞から、さまざまな細胞に分化誘導する研究が加速する一方で、体細胞を他の種類の体細胞に直接誘導する「ダイレクト・リプログラミング」も検討されている。このほど、京都大学iPS細胞研究所(CiRA)の妻木範行教授らは、ヒトの線維芽細胞から、直接、軟骨細胞様の細胞を作り出すことに成功した。

2013年11月号

News: マウスの生体内で幹細胞を作製

マウスの生体内で成体細胞を再プログラム化できることが示された。組織再生の実現に向けて新たな扉が開かれる。

News: 幹細胞でヒトの脳に似た構造を作る

「ミニチュア脳」を使えば、生きたヒト組織での神経学的疾患の研究が可能になるかもしれない。

News Feature: 繊維芽細胞から卵を作り出した科学者たち

京都大学の研究チームが、2012年10月、マウスの多能性幹細胞から卵を作製することに成功した。彼らは以前、精子の作製にも成功しており、そうして作られた卵と精子からは繁殖能力のある仔マウスが生まれた。ヒトへの応用が期待される一方で、この技術を失速させないためには、これらの細胞を安全に、かつ倫理にかなうように使用する方法を探る必要がある。

2013年8月号

News: ヒトのクローン胚から胚性幹細胞を作り出すことに成功

クローン技術はiPS細胞に追いつけるか?

2013年10月号

News: 間葉系幹細胞の混乱を解消する標準化

間葉系幹細胞の評価方法についてはバラバラで、その定義すら怪しい。 こうした混乱状態を解決するため、 きちんとした標準を作成する作業部会が設置された。

2013年7月号

Turning Point: 網膜の再生研究との出会い

進むべき道筋をしっかりと見定め、計画的に走り出す。それが高橋政代氏流のやり方だ。眼科医、妻、母親の三役も、そうしてこなしてきた。網膜の再生研究に巡り会ってからは、治療法の開発が目標に。現在、iPS細胞を用いた世界初の臨床研究を申請中だ。

2013年8月号

News: 失われた指先を爪がどう再生させるのか

マウスの研究から、爪の根元には幹細胞があり、これが部分的に切断された指先を再生させることが明らかになった。 この再生に使われるタンパク質やメカニズムは、 両生類の再生過程で使われるものと類似している。

2013年7月号

News: 獣医療の世界で幹細胞療法が大ブーム!

ウマやイヌ、さらにはトラまでもが、治療効果の実証されていない幹細胞療法を受けており、動物用医薬を統括する行政当局が規制措置を取ろうとしている。

2013年4月号

Japanese Author: 低酸素環境で、造血幹細胞が 維持される仕組みを解明!

再生医療などへの期待が高まる幹細胞だが、まだ謎も多く残されている。めったに増殖せず、長い間維持され続ける仕組みも、その1つだ。慶應義塾大学医学部の田久保圭誉専任講師らは、造血幹細胞の維持には低酸素環境が重要であることを発見し、その分子メカニズムを突き止めた。幹細胞の維持基盤の全容解明や人工培養に向かって、道が開かれた。

2013年5月号

Editorial: 幹細胞治療の規制に取り組み始めた日本

実験的な幹細胞治療の規制に、日本が遅まきながら取り組んでいる。明確に定められた法的枠組みによる患者の保護が必要だ。

2013年4月号

News: iPS細胞の安全性に新たな裏付け

iPS細胞移植の免疫応答に対する懸念は過剰だったようだ。

2012年12月号

News: 細胞の再プログラム化に、ノーベル医学生理学賞

成熟細胞を「初期化」して分化多能性を持たせることに成功した新旧2つの発見が、医学生理学賞を受賞。

News: マウスの幹細胞から卵子を作製

幹細胞(ES細胞とiPS細胞)から実験室で卵母細胞が作製された。卵子に成熟させることにも成功し、人工受精で誕生した仔マウスには繁殖能力もある。

2013年2月号

News Feature: 卵の幹細胞をめぐる攻防

Jonathan Tillyは、ヒトをはじめとする哺乳類の卵の幹細胞の存在を示し、「生まれた時点で一生分の卵の数は決まっている」という定説に異を唱え、猛烈な批判にあった。その後、別の研究者からも報告があり理解者は増えたが、疑念の声を鎮めるにはデータはまだ不十分だ。

2013年1月号

News: ミトコンドリア病を予防する核の入れ替え技術

異常のあるミトコンドリアを持った卵から核を取り出し、正常なミトコンドリアを持った卵に移し替える技術は、サルにおいて確立されていたが、ヒトでも適応可能であることが示された。 この技術により、ヒトのミトコンドリア病と呼ばれる遺伝性難病のリスクを低減できる。

2012年11月号

News: 幹細胞バンクの構築で治療法開発の道を開く山中教授

山中教授が、臨床試験に用いる人工多能性幹細胞の備蓄を計画している。

News Feature: 「出逢いの演出家」に徹して脳の発生を再現

試験管内で眼や脳の一部を作り出した笹井芳樹は、「幹細胞が何になりたいか」を汲み取る特別な才覚を持つ。

2012年7月号

Editorial: 中国における幹細胞治療の危うさ

Natureの調査で、中国における未承認幹細胞治療の市場規模が明らかになった。誇大な宣伝や非現実的な文句が氾濫し、幹細胞治療の真の将来性が損なわれる懸念がある。

Japanese Author: 転写因子ネットワークを再構築することで、別の機能を果たす細胞に転換!

切断すると2個体になるプラナリアやちぎれた足が生えるイモリなど、下等動物には、体のあちこちが再生するものがいる。哺乳類でも、線維芽細胞を特殊な薬剤で処理すると脂肪細胞様になることなどが知られるが、高等動物細胞の分化や脱分化のメカニズムには不明な点が多かった。理化学研究所オミックス基盤研究領域の鈴木治和プロジェクトディレクターは、細胞が特定の機能を発揮するために必要な転写因子とそのネットワークを体系的に抽出する技術を開発。細胞に「別の細胞の機能を果たすための転写ネットワーク」を移植することで、iPS細胞などの幹細胞を経ずに、機能を転換させることに成功した。

2012年6月号

News: 再生医療でマウスの全身を治療!?

マウスでの3つの独立した研究から、毛髪、目および心臓細胞に正常機能を回復できることが示された。

News: 成人女性の卵巣から幹細胞

成人女性の卵巣から卵を形成する幹細胞が見つかった。これにより、不妊の新しい治療法や生殖可能年齢の延長への道が開けるだろう。

2012年3月号

News & Views: シャーレの中の造形芸術

in vitroで臓器の発生を再現することは難しい。特に、組織間の相互作用が不可欠である場合にはきわめて困難である。にもかかわらず、in vitroで下垂体の発生を再現させることができた。

News Feature: 欧州でのヒトES細胞研究にブレーキ

ドイツ人研究者Oliver Brüstleは、10年以上もヒトES細胞関連の特許について闘ってきた。しかし、欧州司法裁判所が下したのは、思いも寄らぬ厳しい判決だった。

2012年2月号

News: 幹細胞のパイオニアが撤退

米国のジェロン社、幹細胞による脊髄損傷治療に関する臨床試験の中止を発表。

Japanese Author: 自律性を備えた人工細胞を創出し、生命と物質の境界を探る

「生命とは何か」という問いに物理学で答えていこうと挑戦しているのが瀧ノ上正浩・東京工業大学講師だ。生命の本質を微小空間で再現し、その挙動を数式で表す。いま挑戦しているのは、細胞の自律性を人工的に作り出すことだ。

Nature ダイジェスト Online edition: ISSN 2424-0702 Print edition: ISSN 2189-7778

プライバシーマーク制度