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結核菌:全ゲノム配列決定により潜伏感染期の
結核菌の変異率を推定する

Nature Genetics 43, 5 doi: 10.1038/ng.811

結核は世界的な健康非常事態を引き起こしているが、この状況は、薬剤耐性の結核菌(Mycobacterium tuberculosis、Mtb)株の出現により悪化している。活動性結核、潜在性結核、あるいは再発性結核のカニクイザルから単離したMtbにおいて、全ゲノム塩基配列決定により、変異の蓄積を比較した。我々は、9頭のカニクイザルから単離した33のMtb分離株について、平均93%のゲノムカバー率および平均117倍のリード深度で配列決定を行った。観察されたSNPの分布に基づいて、これらの病状での変異率を算出した。我々は、潜在性結核と活動性結核あるいは培養系での同様の期間にわたる対数的増殖中の結核菌が同様の変異率であることを見いだした。多型のパターンから、in vivoでの変異負荷は酸化的DNA損傷によることが示唆される。我々は、Mtbが潜在性結核の期間に変異を獲得し続けることを示す。これは、潜在性結核に対するイソニアジド単剤療法がイソニアジド耐性の出現のリスク因子である理由の説明になるかもしれない。

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