2010年8月号Volume 7 Number 8

C型肝炎ウイルスの強力な阻害剤が見つかった

C型肝炎は肝硬変や肝がんに移行する深刻な病気で、有効な一般的治療法が存在しない。今回、米国ブリストル・マイヤーズ スクイブ社の研究チームが、C型肝炎ウイルスの「史上最強の阻害剤」BMS-790052を発見、希望がみえてきた。これは、NS5Aという酵素活性をもたないウイルスタンパク質を標的にした、全く新しいタイプの阻害剤だ。

Editorials

既存の医薬品に新たな用途が見つかることがある。しかし、こうしたケースでは、製薬会社が臨床試験を進めるインセンティブがほとんどなく、何らかの保護支援策が必要だ。

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News

小惑星探査機「はやぶさ」は、今後のサンプルリターン・ミッションに貴重な財産を持ち帰った。

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News Features

米国立科学財団は、助成対象の研究プロジェクトにおいて、成果を社会に伝えたり役立てたりする取り組みを、きちんと実行するよう求めている。これを含めない提案書は審査もされないため、多くの研究者が当惑している。

これまで観測された史上最大の地震が、1960年5月に発生した「1960年チリ地震」だ。チリ地震から50周年を迎えた今、私たちが再認識しなければならないのは、この巨大地震が地震学にもたらした革命についてである。

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Japanese Author

亀の甲のベンゼン環が5個つながった芳香族分子のピセン(C22H14)に、カリウムをドーピング(注入)することによって、絶対温度18K(マイナス255 度)で超伝導状態が起こることが明らかになった。2008年に東京工業大学の細野秀雄教授らが見つけた「鉄系高温超伝導体」に続く、日本発の新たな超伝導体として期待が集まる。

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News & Views

C型肝炎ウイルスの感染は肝疾患の主な原因の1つだが、幅広く有効な治療法が存在しない。今回、このウイルスに対する全く新しい強力な阻害剤が発見された。このことは、既成概念にとらわれずに研究を行う大切さを示している。

従来の分類におさまらないタイプの超新星爆発が見つかった。しかし、爆発を起こす星の正体と、爆発のメカニズムはまだほとんどわかっていない。

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News Briefing

2010年5月25日、米国のNASAとドイツ航空宇宙センター(DLR)が共同で開発を進めてきた赤外線天文学成層圏観測施設(SOFIA)が最初の空中観測を行い、木星の画像を撮影した。

砂丘は、砂や風の特徴によってさまざまな形に作り上げられる。地球に限らず、他の惑星でも風が吹き荒れる砂漠にみられる地形だ。砂丘の形成と動きにかかわる物理的メカニズムを調べるため、フランスの研究チームが、シミュレーションと水中実験を組み合わせた。

風のパターンが北極海の氷の量を変動させているという研究成果が発表された。

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英語でNature

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