2025年5月号Volume 22 Number 5

マイクロプラスチック粒子の脅威

マイクロプラスチックの人体への蓄積が急増しており、その健康への影響の解明が急務となっている。マイクロプラスチック粒子は脳内の微小血管を詰まらせる可能性が指摘されているが、詳細は明らかになっていない。現在、研究方法の国際的な標準プロトコルの構築と、プラスチック生産規制の国際条約交渉が進められている。

Editorial

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Research Highlights

「卵の最適な調理法は周期的加熱」「COVIDワクチンがブレークスルー感染を抑制する仕組み」「衛星画像が明らかにする熱帯雨林の崩壊」「生後1カ月の赤ちゃんでもにおいを嗅ぎ分けられる」、他。

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News in Focus

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Features

マイクロプラスチックは環境中の至る所に存在する。そして、私たちの腎臓、肝臓、肺、脳にも存在している。この微小な粒子の影響を解明しようと、研究者らの奮闘が続いている。

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World View

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Comment

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Japanese Author

Free access

がん細胞は、抑制性の免疫細胞や線維芽細胞を増殖させるなど、自らの生存に有利な特殊な微小環境を構築している。岡山大学学術研究院医歯薬学域腫瘍微小環境学分野の冨樫庸介教授らの研究チームは、がん細胞の異常なミトコンドリアが腫瘍浸潤リンパ球に伝播することで、T細胞の機能を障害し、免疫から逃避していることを見いだした。

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News & Views

19世紀の始祖鳥の発見により、鳥類が恐竜類から進化したことが明らかになった。今回新たに発見された、始祖鳥と同年代の初期鳥類の化石は、長い尾の喪失などの飛行を助ける新機軸がこの段階で出現していたことを示している。

今回、軽量で高強度かつ柔軟性を有し、液体ヘリウム並みの低温、沸騰水を超える高温下であっても大きな変形後に元の形状に回復する、驚くべきチタン合金が設計された。

宇宙論と天体物理学において大きな意味を持つ問題である、巨大な銀河団で電離したプラズマがどう運動するかについて、X線分光撮像衛星(XRISM)の観測でこれまでにない詳細が分かった。

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Advances

大気圏の雷が引き金となってはるか上空の放射線帯から危険な粒子が解放される。

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Where I Work

Mariola Sánchez-Cerdáは、グラナダ大学(スペイン)動物学部の博士課程学生、生物学者。

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