2010年4月号Volume 7 Number 4

新種の人類発見か?

シベリアの「デニソワ洞窟」で見つかった指の骨のミトコンドリアDNA解析から、約4万年前、ネアンデルタール人とは別の人類が生息していたことがわかった。この「デニソワ人」は、104万年前に、 現生人類とネアンデルタールの共通祖先から分かれたらしい。

Editorials

自然界の驚異の1つ、それが、遺伝子が発現する際になされている複雑な「調節」の機構だ。この気の遠くなるような課題の解明に向けて、国際プロジェクトが始まった。

Natureに掲載される研究論文に関して、選定方法と選定理由について誤った俗説がなお幅を利かせている。それらについて明確に反論する。

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News

太陽はここ100年で最も静かな期間にあった。今、ようやく眠りから覚めたところで、これから活動期のピークに向かう。

ナノスケールの金のロッド(棒)を配列することで、光を望みの方向に向けることができた。これは量子通信に不可欠の技術だ。

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News Features

合成生物学とは、DNA やタンパク質などの生体構成物質を目的に応じて人工的に改変し、それらを組み合わせて擬似生体システムを構築することにより、生命システムを理解しようとする学問である。しかし、工学的な手法によって、複雑な生物学的システムを操作することは可能なのだろうか。合成生物学が抱える5つの課題と、それらの解決策について検証した。

Alan Ashworthは、驚くべき速さで、抗がん剤を実験室から患者の元へ送り届けた。基礎研究の成果を臨床に応用するトランスレーショナルリサーチに情熱を注ぐ、この「伝道師」を取材した。

硫化水素は、腐った卵の臭いがする無色の有毒ガスである。しかし近年、生体内で硫化水素が産生され降圧作用をもつことがわかり、にわかに注目が集まっている。果たして硫化水素は、一酸化窒素に続く新たな生体内ガス性シグナル伝達分子となるのだろうか。

リン酸肥料は過去100年、世界の農業生産量拡大に大きく貢献してきた。しかし、近い将来、その資源が枯渇するかもしれない。リン酸の危機を追う。

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Japanese Author

「膜タンパク質」は、他の細胞からの信号を細胞内に伝えるなど、多様な生命活動を支えるカギとなる物質だ。このタンパク質は水溶性でなく、合成や精製、解析が非常に難しい。横山茂之博士らは、この膜タンパク質を、大腸菌などの細胞を使わずに、正しい立体構造を保ったまま大量合成する新しい手法を開発した。

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News & Views

量子力学を利用したコンピューターの開発レースが続いている。こうしたマシンは、かつては手に負えないと思われていた物理学、数学、暗号の問題を解決し、情報技術に革命を起こし、物理学の基本を明らかにする可能性がある。その日が来るのは、いつだろう?

これまで、分化した細胞を初期化して別の細胞種に転換させるには、いったん多能性をもつ幹細胞の状態にする必要があった。このほど、幹細胞を経ずに、繊維芽細胞から直接ニューロンを作製できたという、画期的な成果が報告された。

有機合成化学の世界で、新しい可能性が開かれた。これまで、炭素– 炭素結合の切断は容易でないことが知られていた。ところが今回、特に強い炭素- 炭素結合が、タングステン錯体によって切断されることが明らかになったのだ。

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Opinion

今後10年、科学や技術の世界ではどんな進展がみられるのだろうか。先月号に引き続いて、最前線にいる研究者や専門家による展望予測を紹介する。

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英語でNature

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