2006年6月号Volume 3 Number 6

Editorial

原子力発電の名を傷つけたチェルノブイリ原発事故の記憶が薄らぎつつある中で、原子力発電技術に対する世間の支持を再び取り戻す時期がやってきた。

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News Features

世界の原子力発電の将来は、各地域の政治状況に左右されることになるのかもしれない。Geoff Brumfiel が報告する。

多細胞生物は、互いに競争する細胞集団の戦いの場である。「個」について考える視線が、免疫学やがんの生物学の知見をいかに充実させてきたか。Claire insworth が報告する。

日本人研究者が最近発見した結晶構造は、地球の奥深くで起こっているさまざまな現象を説明するとみられる。地球物理学者たちは、この結晶構造をさらによく理解しようと必死だ。David Cyranoski が取材した。

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Japanese Author

理化学研究所の上田泰己博士は、体温や血圧、睡眠、ホルモン分泌のリズム、精神状態などに大きく影響を与える体内時計を研究している。今回、世界で初めて哺乳類の時計遺伝子16 個のネットワークの構造を明らかにし、朝方に働く遺伝子のオン・オフがマウスに正常に作動しないと、体内時計の周期リズムが崩れてしまうことを突き止めた。

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News & Views

ヒトの知能が遺伝子によってある程度決まるならば、脳の成長とIQ の間にはどんな関係があるのだろうか。この疑問に答えるべく、脳の外層である皮質のサイズ測定が行われ、思いがけない結果が得られた。

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Business News

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Nature Gallery

木星に出現している2 つ目の赤斑のこれまでで最も詳細な画像が、米航空宇宙局(NASA)のハッブル宇宙望遠鏡を使って撮影された。新しい赤斑の直径は、以前からあった大赤斑のおよそ半分で、一部の天文学者は「小赤斑」とよぶ。小赤斑の出現は、木星の大気に大きな気候変動が起こっている可能性のあることと関係しているのかもしれない。

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News

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英語でNature

今回は、Nature の顔というべき論説記事をとりあげました。社説的雰囲気はうすいながらも、社会性の高い文章になっていますので、これまでの科学記事とのギャップを味わってみてください。

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