2006年3月号Volume 3 Number 3

Editorial

黄教授のスキャンダルも覚めやらぬなか、各論文誌は査読工程の見直しに取り組んでいる。専門家による検討を受け、クローン関係の論文に対するNatureの考え方をここに示す。

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News Features

日本の小惑星探査機「はやぶさ」は、遠く離れた小惑星のサンプルを地球に持ち帰る計画だった。しかし、サンプル回収という面では失敗に終わりそうだ。日本の宇宙開発は苦闘の途上にある。今回の経験は、日本の宇宙開発にどのように影響するのだろうか。冬野いち子が報告する。

エチオピアのアファール地方には、最古の人類の痕跡があちこちに残っている。次なる発見をめざして、文字どおり命をかける献身的な専門家チームに、RexDaltonが同行取材した。

私たちの宇宙の様相ついて「偶然の産物に近い」と考える宇宙論やひも理論の研究者が増えてきている。これは、たわいのない思考実験なのか、それとも科学自体への挑戦なのか? Geoff Brumfielが探った。

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Japanese Author

東京大学医科学研究所の河岡義裕教授は、インフルエンザウイルスの研究で世界をリードしている。1999年にインフルエンザウイルスの人工合成法を開発し、つい最近では、インフルエンザウイルス増殖時の内部構造について発表した。日本とアメリカ、カナダを股にかけて活躍する河岡教授に、インフルエンザ研究の現状と今後についてうかがった。

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News & Views

プラズマ中の磁力線は自発的に再編成を起こし、磁気エネルギーを粒子の運動エネルギーに変換する。太陽風中で得られた観測結果から、こうした現象の規模が従来考えられていたよりも大きいことが示された。

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Business News

成長を始めたばかりの韓国のバイオテクノロジー産業にとって、2005 年は、年末の論文ねつ造事件が表面化するまではかなりよい年だった。韓国政府は生物医学研究に潤沢な資金を注ぎ続けていたし、ベンチャー企業向けの株式市場「コスダック」は、バイオテクノロジー企業が株式を公開しやすくする制度を導入した。

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Nature Gallery

誰もいない見わたす限りの荒野に立つと、不思議な感覚に陥ることがある。時代さえ忘れ、自分の立つ大地の周りだけが原始の時代へとタイムスリップしてしまうのだ。それがアラスカの風景である。

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News

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Special Report

科学論文誌の編集者たちは、査読で意図的な研究結果のねつ造を発見できるとは考えていない。しかし、スキャンダルは続いており、論文誌はねつ造論文を見つける方法を模索している。Emma Marrisが取材した。

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英語でNature

News@nature の記事も3 本目となり、その文章表現にも慣れてきたでしょうか? 今回はライターの文章のテクニックとともに、研究者の発言の中の、口語的な英語表現にもご注目ください。

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