Volume 19 Number 11

COVID-19 罹患後症状と微小血栓の謎

新型コロナウイルス感染症は多くの場合、時間とともに症状が軽減していくが、疲労感や頭痛、動悸、筋肉痛などのつらい症状が続く人がいることが分かってきた。COVID-19罹患後症状、いわゆる後遺症だ。原因はまだ明らかではないが、微小な血栓が関わっている可能性が指摘され始めている。同時に、効果が証明されていない治療法に患者が飛びつくことが懸念されている。

目次

特別公開記事Free access

AlphaFoldの潜在能力を最大限引き出すには

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構造生物学で人工知能を最大限活用するには、データとソフトウエアを誰でも無料で利用できるようにすることと、計算論、理論系、実験系の研究者が緊密に連携することが必要だ。

新型コロナウイルスの感染力はいつまで持続するのか?

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SARS-CoV-2に感染すると、数日間の自主隔離を要請される。各国が自主隔離期間を短縮しつつある中、発症から8日目でも感染力のあるウイルスを排出する場合があることが示された。

COVID-19罹患後症状と微小血栓の謎

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新型コロナウイルス感染症への罹患後、各種の不可解な症状が続くことがある。一部の症状は微小な血栓によって説明できる可能性があるが、多くの研究者は、効果が証明されていない治療法に患者が飛びつくことを懸念している。

Hemu Kafle

Hemu Kafle

Hemu Kafleは、カトマンズ応用科学研究所(ネパール)の環境科学者。

Publishing Academy

学術界サバイバル術入門 OA出版③:OA誌は信頼できるのか?

学術界サバイバル術入門 OA出版③:OA誌は信頼できるのか?

ここまで、オープンアクセス(OA)の方式といった基礎知識から、OA出版を助成金受給の要件とする世界的な流れまでお話ししました。最終回では、OA出版に当たり注意すべき点についてお話しします。

Research Highlights

リサーチハイライト

リサーチハイライト

「エベレストの過酷な斜面は生物多様性に富んでいる 」「カヌーの上で飛び跳ねると前進できる理由 」「ラッサ熱ワクチン候補、サルで有効性を確認 」「抗体療法と抗がん剤の併用で致命的な腫瘍を食い止める」、他。

News in Focus

死んだブタの臓器の機能を一部回復

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臨床的な意義があるかどうかはまだ分からないと科学者たちは釘を刺すが、この研究は、死の定義を巡る倫理的な問題を提起している。

「Smut Clyde」が 研究不正を告発する理由

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Smut Clydeの名で研究不正を告発してきた心理学者David Bimlerに、この活動をするに至った理由と、膨大な科学論文の中から不正論文を探す方法について聞いた。

「永遠の化学物質」の壊し方

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PFASは、難分解性で環境などへのさまざまな悪影響が懸念されており、その処理には通常、高圧や高温などの過酷な条件が必要となる。今回、その一群をより温和な条件で分解できる新たな方法が見いだされた。

「DNA折り紙」で分子モーターができた!

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ブラウン運動を動力源とする回転デバイスは、ナノスケール・マシンを新たな次元に押し上げる可能性がある。

耳の化石が示す「温血」哺乳類の起源

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哺乳類の祖先が体温を高く保つ能力を獲得したのは、後期三畳紀とみられることが、脊椎動物の内耳の形態的特徴から示された。

AlphaFoldの開発者らに300万ドルのブレークスルー賞

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2023年ブレークスルー賞の生命科学部門は、タンパク質の三次元構造を予測する人工知能システムを開発した研究者たちをはじめ、3つの研究にそれぞれ授与されることが発表された。

AIは新たな再現性の危機を生む?

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機械学習は幅広い学問分野で用いられているが、研究者たちは、「データリーケージ」が機械学習の信頼性を脅かしていると警告する。

真剣に考えると疲れるわけ

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困難な課題に取り組むと、脳内にシグナル伝達分子が蓄積し、疲労が引き起こされることが分かった。

人類はいかにして乳を消化できるように進化したのか

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画期的な研究により、飢きんと病気がヒトの乳糖耐性を生んだことが分かった。

米国立点火施設は2021年8月の核融合実験を再現できず

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米国のレーザー核融合実験施設「国立点火施設」は、発生エネルギーの新記録を達成した2021年8月の実験を再現することができず、実験を次の段階に進めることを決めた。

News & Views

社会的つながりが経済的流動性を形成する

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Facebook上での210億のつながりに関するデータから、「社会経済的地位の高い人と低い人の間の幼少期における友人関係」という新しい社会資本の尺度が明らかになった。この社会資本は、成長してからの人生の経済的流動性に関連している。

陽子がチャームクォークを含む証拠

陽子がチャームクォークを含む証拠

陽子が固有チャームクォークと呼ばれるクォークを含んでいる証拠が得られ、約40年前の提案が確かめられた。

気体溶解度を飛躍的に高める「多孔性の水」

気体溶解度を飛躍的に高める「多孔性の水」

特殊な多孔性固体を水中に懸濁させることで「多孔性の水」が得られた。この液体は、血液よりも多くの酸素を運ぶことができ、生物医学用の水性製剤への道を開くと期待される。

ビタミンK再利用の新たなメディエーターの発見

ビタミンK再利用の新たなメディエーターの発見

ビタミンKは、ワルファリンと呼ばれる薬剤の有害な副作用に拮抗する。研究者たちは、長い間、この拮抗作用を可能にする酵素の正体を突き止めようとしてきた。 今回、フェロトーシスと呼ばれるタイプの細胞死の解析から、思いがけなくこの謎が解明された。

亜鉛イオンのエスコートタンパク質を特定

亜鉛イオンのエスコートタンパク質を特定

細胞の重要な酵素に亜鉛イオンを確実に送達する金属シャペロンタンパク質が見つかった。この知見により、亜鉛が不足している場合には細胞内での亜鉛の配分が巧妙に制御されることが鮮明になった。

Advances

色を捨てて生き延びる

色を捨てて生き延びる

洞窟魚は色素を犠牲にしてエネルギーを手に入れた。

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Nature ダイジェスト Online edition: ISSN 2424-0702 Print edition: ISSN 2189-7778

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