2021年7月号Volume 18 Number 7

ヒトとネズミで発生のペースが違う理由

発生のペースが、マウスとヒトで異なるのはなぜか。そのカギを握ると見られるのが、分節時計と呼ばれる、細胞内のタイムキーパーだ。分節時計の遺伝子は1990年代にニワトリ胚で特定されたが、ヒト細胞で研究が進み出したのは2019年。驚いたことに、ヒトの分節時計は、他の動物よりも進みが遅かったのだ。

Editorial

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Publishing Academy

激しい競争を勝ち抜くためには、あなたが提案する研究について、配分機関(審査委員)が知りたいことを申請書で的確に述べることが必須ですが、その前に、どの助成金に応募すればよいか、戦略を立てることも大切です。

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News in Focus

米国大統領の温室効果ガス排出量を半減させる公約に対して、研究者たちは、この取り組みだけでは気候変動の抑制には不十分かもしれないと危惧している。

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Features

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Japanese Author

Free access

脳の神経回路には、自己修復する機構が備わっているが、この修復力は加齢や神経変性疾患で衰え、認知や記憶などの脳機能が低下する。国立精神・神経医療研究センター神経研究所の村松里衣子・神経薬理研究部長らの研究チームは今回、損傷した神経回路の修復を担うオリゴデンドロサイトを分化誘導するカギが、生理活性ペプチドであるアペリンと、その受容体APJを介したシグナル伝達系の増大にあることを見いだした。

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News & Views

金属ガラス試料中の全ての原子の空間配置が実験的に決定された。ガラス研究者の長年の夢がかなうとともに、周期性を持たない固体の構造に関して、新たな知見が得られる可能性が出てきた。

問題解決に関する心理学実験で、人々は、物、考え、状況などから要素を取り除く方が効率的であるときでも、要素を付け加える解決法を考える場合が多いことが分かった。

マウスにおいて、ストレスホルモンが皮膚細胞を介してシグナルを伝達し、毛包幹細胞の活性化を抑制することが分かった。このストレスシグナル伝達を遮断すると発毛が刺激される。ストレスのある人は気を付けて!

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News Scan

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Where I Work

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