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クマムシ固有のタンパク質に放射線からDNAを守る作用
クマムシから発見された新規タンパク質をヒト培養細胞に導入すると、放射線耐性が向上した。
私たちの生活に不可欠なナイロンやポリエチレンは、単一の小さな分子が鎖状につながった巨大な分子で、高分子(ポリマー)と呼ばれる。ポリマーは今日では見事な発展を遂げているが、その概念が受け入れられるようになったのは1930年頃だ。どこにでも使われているが故、環境問題を引き起こしてもいるが、その解決策として期待されているのはバイオベースの「ポリマー」であり、さらには、薬物送達分子やデータ記憶装置としての開発も進められている。
クマムシから発見された新規タンパク質をヒト培養細胞に導入すると、放射線耐性が向上した。
原子力を使った発電が低炭素であることに価値を見いだして、既存の原子力発電所を優遇するのは理にかなったことだが、原子力産業が21世紀を生き抜いて繁栄するためには、なすべきことが数多くある。
アミロイドβ仮説に基づくアルツハイマー病治療薬候補の小規模臨床試験で、認知機能低下の鈍化が観察された。現在、大規模な研究によりこの有望な初期データが裏付けられるか調査中である。
絶滅したゾウのゲノムから、思いもよらない類縁関係が明らかになった。どうやらゾウの系統樹を再検討する必要がありそうだ。
グリーンランドの岩石から発見された構造物は、37億年前の生物によって作られたものだとする研究結果が報告され、論争が巻き起こっている。
実験室で作り出された「音のブラックホール」で、ホーキング放射に極めて近い現象が観察された。
ヒッグス粒子を発見した大型ハドロン衝突型加速器(LHC)の後継になる次世代の巨大加速器を、誰がどこに建設するのか。明確な見通しは立っていない。
ニュートリノと、その反粒子である反ニュートリノが異なるふるまいをすることが確認されれば、現在の宇宙に反物質がほとんど存在していない理由を説明できるかもしれない。
プロキシマ・ケンタウリの周りを公転する地球サイズの惑星には、液体の水があるかもしれない。もしかすると生物もいるかもしれない。
米国立衛生研究所は、ヒトと動物のキメラを扱う研究プロジェクトへ資金を提供する方向に動き出した。
データをネット上に公開する科学者も、公開データを再利用したい科学者も、知的財産権について最低限の知識を持っておく必要がある。
キューバは、カリブ海地域でジカ熱の蔓延を何とか食い止めている国の1つだ。国民総出の地道な努力が成果を挙げている。
プラスチックに代表されるポリマーは、現代生活のほぼ至る所に浸透している。その可能性はまだまだ底知れない。
2012年に登場するやいなや、世界中で使われるようになったゲノム編集技術CRISPR-Cas9。狙ったDNA配列を簡単に操作できることから、DNAの修飾状態を改変する「エピゲノム編集」への応用も期待されている。今回、群馬大学 生体調節研究所の畑田出穂教授と森田純代研究員は、狙った遺伝子のスイッチだけをオンにするDNA脱メチル化技術を完成させた。
シナプス前部にある神経伝達物質分子を放出する領域と、それを捕獲するシナプス後部の領域をつなぐ「ナノカラム」構造が発見された。シナプス間隙をまたぐこの構造は、シナプスの組織化と調節の機構についての手掛かりを与えてくれる。
タコ型ロボット「オクトボット」が開発された。これは、完全に柔らかい材料だけで作られた最初のロボットだ。化学反応で動力を得て、流体論理回路で制御されている。これまでの機械を超える可能性のある、「ソフトロボット」時代の幕開けを告げるものだ。
乳がんリスクを左右している可能性も
初の厳密な検証が行われ、通常の動物と同じであることが判明した
Nature 2016年9/1〜9/29号のハイライトを掲載しています。
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基本的には化学系の学生といえど、元々科学(サイエンス)が好きな子ばかりであると思うので、若い学生ほどよく読んでいる気がします。
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Nature ダイジェスト Online edition: ISSN 2424-0702 Print edition: ISSN 2189-7778