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植物科学:光合成酸素発生反応の中間体構造

Nature 563, 7731

光合成の際に光化学系IIの酸素発生複合体中で起こる水の酸化は、KokのS状態時計モデルとして知られるサイクルを経て進行すると考えられている。このサイクルの特徴は、4つの準安定状態と1つの過渡状態の存在である。矢野淳子(米国ローレンス・バークレー国立研究所)たちは今回、最先端のX線結晶解析法と分光測定技術を用いて、準安定状態の中間体全てと2つの過渡状態の高分解能構造を解いた。これらの構造が得られたことで、光合成の間に分子状酸素が形成される仕組みがはっきりした。

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