The Nature Top Ten アクセスランキング

Nature アクセスランキングでは、前月nature.comで、最もダウンロードが多かった記事や論文をランキングしています。日本サイトでは、一部日本語要約も掲載しております。ここにおけるランクは、論文・記事の質、科学的重要性、引用回数などを示すものではありません。人気のあったコンテンツをお楽しみください。

2017年12月18日 ~ 2018年1月17日

  • E型アルケンとZ型アルケンの簡便合成

    Nature 552 (2017年12月21日)

    アルケンメタセシスは、有機化学やポリマー製造ではありふれた変換反応である。ここ数年で、特定種の基質で高い立体選択性が実現され、重要な進歩が見られた。しかし、三置換アルケンのE型異性体とZ型異性体のいずれかを立体選択的に合成する一般的な方法はまだ得られていない。今回、A HoveydaとR Schrockたちは、クロスカップリングとクロスメタセシスを併用することによって、三置換アルケンをE型とZ型のいずれについても高い立体選択性で合成したことを報告している。合成容易な基質を用いて、より複雑で合成困難なE型やZ型の三置換アルケンが合成された。合成例の多くでは、合成中間体として有用なハロゲン化アルケニルが生成するため、得られた生成物を用いてさらに別の反応を進めることができる。著者たちは、今回の合成戦略をうまく利用して、抗真菌性化合物や抗炎症性化合物を合成している。

    Article

    doi: 10.1038/nature25002 | 全文  | PDF

  • ASCスペックはアミロイドβに結合する

    Nature 552 (2017年12月21日)

    アルツハイマー病での自然免疫の活性化は、アダプタータンパク質ASC(apoptosis-associated speck-like protein containing a caspase recruitment domain)のインフラマソーム依存的なスペック形成を伴う。今回、ミクログリアから放出されたASCスペックがアミロイドβに結合し、アミロイドβのオリゴマーや凝集体の形成を増加させ、アミロイドβ病変に対する炎症誘導性のクロスシードとして働くことが報告された。

    Article

    doi: 10.1038/nature25158 | 全文  | PDF

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    doi: 10.1038/d41586-017-08668-6 | 全文  | PDF

  • 病原体の記憶

    Nature 552 (2017年12月21日)

    記憶細胞は、再感染や、ワクチン接種後の感染を防ぐが、記憶細胞がナイーブT細胞とエフェクターT細胞のどちらに由来するのかは分かっていない。R Ahmedたちは今回、黄熱ワクチン接種と重水素標識の後に、ヒト体内で長期生存する記憶CD8 T細胞の生成、維持、特徴について調べた。その結果、長期生存する記憶CD8 T細胞が、感染のエフェクター段階で盛んに分裂する細胞に由来することが示された。静止状態の記憶細胞はナイーブT細胞の表現型に戻るようだが、エフェクターT細胞に類似した活性型の遺伝子調節パターンを維持していた。また、R Ahmedたちは別の論文で、エフェクターCD8 T細胞と記憶CD8 T細胞が分化する際のDNAメチル化の変化を調べ、長期生存する記憶細胞がエフェクターT細胞から生じるとするモデルを裏付けている。

    Article

    doi: 10.1038/nature24633 | 全文  | PDF

    Letter

    doi: 10.1038/nature25144 | 全文  | PDF

    News & Views

    doi: 10.1038/d41586-017-08280-8 | 全文  | PDF

  • よじれた消火ホースから噴き出しているようなブレーザーの光子

    Nature 552 (2017年12月21日)

    ブレーザーは、非常に激しく変動する特殊なクエーサーであり、相対論的ジェット、つまり加速された電離物質のビームの軸に沿って地球から見えているものである。ブレーザーから生じる放射フラックスの激しい変動について考えられる説明の1つは、視線角の変化である。今回C Raiteriたちは、ブレーザーCTA 102を、最近生じた極端なアウトバーストのさなかに電波から可視光の領域で観測した結果を報告している。このアウトバーストの際、このブレーザーの明るさは可視光で6等級増大した。著者たちは、見えている変動は、構成成分が見る角度によって変化しているよじれた不均一なジェットと矛盾しないと結論しており、ちょうど、水を噴き出す消火ホースが、手で支えられていないとよじれるようなものだとしている。

    Letter

    doi: 10.1038/nature24623 | 全文  | PDF

  • 太陽系外から訪ずれた小惑星

    Nature 552 (2017年12月21日)

    SF小説の読者は、アーサー・C・クラークの「宇宙のランデヴー」を覚えているだろう。この小説に描かれているのは、太陽系外からやってきて高速で通り過ぎていく円筒形の宇宙船だ。この訪問者の小惑星版が、2017年10月に発見された。今回K Meechたちは、1I/2017 U1の観測結果とその特徴を報告し、オウムアムア(‘Oumuamua)と名付けている。この小惑星は赤色で、縦横比10:1の形状をしており、スペクトルは、その表面が太陽系内の彗星や有機物質に富む小惑星と似ていることを示している。アルベドを0.04と仮定すると、オウムアムアの平均半径は102 m程度である。計算からは、従来のこうした恒星間天体の個数予測が小さ過ぎると示唆された。

    Letter

    doi: 10.1038/nature25020 | 全文  | PDF

  • 宇宙線粒子によってピラミッド内に新たな部屋が見つかった

    Nature 552 (2017年12月21日)

    ギザの大ピラミッドには秘密が多い。このピラミッドがどのようにして建造されたかに関しては一致した見解がなく、その内部構造は3つの部屋を除いてほとんど明らかになっていない。森島邦博(名古屋大学)たちは今回、岩石によって弱く偏向・吸収される宇宙線ミューオンを天然の撮像プローブとして用いて、隠し部屋が存在する可能性を調べている。著者たちは、既知の部屋の1つ(女王の間)にミューオン検出器(原子核乳剤フィルム)を設置し、数か月にわたってデータを収集した。既知の部屋(大回廊)の上の特定の場所でミューオンフラックスの明らかな増加が観測され、これまで知られていなかった空間の存在が示された。この発見は、他の2種類の検出技術で得たデータによって裏付けられている。この空間は、大ピラミッド内で19世紀以降に発見された初の主要内部構造である。

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    doi: 10.1038/nature24647 | 全文  | PDF

  • 地球と火星の表面の水がたどった異なる運命

    Nature 552 (2017年12月21日)

    水は、地質時代の大半にわたって地球の表面に存在していたと考えられているが、火星では、火星の形成直後に表面から姿を消した。J Wadeたちは今回、地殻の水を含む苦鉄質岩石の埋設や変成作用によって、地球と火星の表面から除去される可能性がある水の相対体積を定量化している。その結果、地球の溶岩より比較的酸化第一鉄に富む火星の溶岩の変成鉱物集合体は、変成した地球の玄武岩よりも約25%多く水を保持できることが示された。このような鉱物集合体は、火星内部の比較的より深部まで水を輸送できる。地球では、浮力の大きな苦鉄質地殻が存在し、地温勾配がより大きいため、地質史の初期に上部マントルが加水される可能性が低くなり、表面近傍に水が保持されたと考えられる。

    Letter

    doi: 10.1038/nature25031 | 全文  | PDF

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    doi: 10.1038/d41586-017-08670-y | 全文  | PDF

  • 水鳥型恐竜の出現

    Nature 552 (2017年12月21日)

    モンゴルの白亜紀層で新たに発見された恐竜は、鳥類様恐竜の新規な亜科に属し、水中生活に適応していたと考えられる。A Cauたちは今回、水陸両生性を示す可能性のあるいくつかの独特な特徴を持つ小型獣脚類Halszkaraptorを記載している。シンクロトロンによるスキャンからは、ドーム状の頭部、ハクチョウに似た長い頸部、くちばしに似た吻部の他、少なくともある程度の時間を水中で過ごしていたことを示唆する複数の適応が明らかになった。著者たちは、今回発見された恐竜を、これまで謎に包まれていた断片的な別の化石標本2点と共に、新たな恐竜亜科Halszkaraptorinaeに分類した。これにより、鳥類をはじめ極めて多様な幅広い形態の恐竜からなる獣脚類マニラプトル類の系統が、よりいっそう多彩なものとなった。

    Letter

    doi: 10.1038/nature24679 | 全文  | PDF

  • 微生物は微量ガスからエネルギーを得ている

    Nature 552 (2017年12月21日)

    南極の陸域は地球で最も極端な環境の1つだが、以前の研究からは、この地もまた微生物の命を支えていることが示されている。しかし、こうした光合成の可能性が低い地域で、微生物群集がどのようにしてエネルギーや炭素の要求を満たしているのかは解明されていない。今回B Ferrariたちは、ショットガンメタゲノミクスと生化学的解析を用い、そうした南極陸域の2か所について一次生産の基盤を明らかにし、これらの群集が大気中の微量ガスであるH2とCOの十分な速度での酸化によって維持されていることを実証している。これは一次生産の新たな様式だが、この様式がエネルギー生産に広く用いられる経路であるかどうかを評価するには、さらなる研究が必要である。

    Letter

    doi: 10.1038/nature25014 | 全文  | PDF

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    doi: 10.1038/d41586-017-07579-w | 全文  | PDF

  • 塩素イオンチャネルTMEM16Aの構造を解明

    Nature 552 (2017年12月21日)

    TMEM16膜タンパク質ファミリーは多彩で、Ca2+依存性塩素イオンチャネル、脂質スクランブラーゼや陽イオンチャネルが含まれている。TMEM16Aは塩素イオンの透過に関わっていて、ニューロンでのシグナル伝達、筋収縮など、多数の生理機能を制御している。今回2つの研究グループが、クライオ(極低温)電子顕微鏡を用いてTMEM16Aの構造を解き、このチャネルの機能についての手掛かりを得た。TMEM16Aでは、他のリガンド依存性イオンチャネルとは異なって、Ca2+がチャネルの小孔に直接結合する。そこでは1個のグリシン残基が可動性のヒンジとして働いてカルシウム感受性を調整する。R Dutzlerたちは、このチャネルについてCa2+が結合していない状態と結合した状態の両方の構造を決定し、Ca2+の結合がチャネル活性化の際に起こる構造再編成を促進する仕組みを明らかにしている。一方、L JanたちはTMEM16Aが機能している際の2つの状態、つまり糖脂質のラウリルマルトースネオペンチルグリコール(LMNG)中で捉えられたCa2+が1個結合した状態と、ナノディスク中で捉えられたCa2+が2個結合した状態の構造を明らかにしている。ナノディスク中で観察された閉じたコンホメーションは、Ca2+により長い間活性化した後に応答が減衰し、活動が停止したチャネルを示していると考えられる。

    Letter

    doi: 10.1038/nature24652 | 全文  | PDF

    Letter

    doi: 10.1038/nature25024 | 全文  | PDF

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