The Nature Top Ten アクセスランキング
Nature アクセスランキングでは、前月nature.comで、最もダウンロードが多かった記事や論文をランキングしています。日本サイトでは、一部日本語要約も掲載しております。ここにおけるランクは、論文・記事の質、科学的重要性、引用回数などを示すものではありません。人気のあったコンテンツをお楽しみください。
2025年10月3日 ~ 2025年11月2日
初期グリオブラストーマは軸索損傷を介して進行する
Nature 646 2025年10月9日
今回、白質内へと増殖中のグリオブラストーマ(膠芽腫)は軸索損傷を引き起こし、これが次いで神経炎症につながって腫瘍増殖を促進することが明らかになった。
Article doi: 10.1038/10.1038/s41586-025-09411-2
B-1a細胞の重要な調節因子TCF1およびLEF1
Nature 646 2025年10月9日
Q Shenたちは今回、B-1a細胞の発生、自己複製、調節機能における転写因子TCF1およびLEF1の役割を明らかにしている。
Article doi: 10.1038/10.1038/s41586-025-09421-0
融合前のgBを標的化
Nature 646 2025年10月9日
単純ヘルペスウイルス1型および2型(HSV-1/-2)やヒトサイトメガロウイルス、エプスタイン・バーウイルスといったヒトヘルペスウイルスは、公衆衛生上の大きな課題をもたらす。糖タンパク質B(gB)は膜融合に重要であるが、構造的な課題があるため、その融合前のコンホメーションを標的とする抗ウイルス薬や中和抗体はない。今回、HSV-1 gBの融合前構造の安定化とマッピングが行われた結果、種横断的な活性を有する中和ナノボディの作製につながり、ウイルス中和、可能性のある免疫原、そして有望な抗ウイルス戦略についての手掛かりが得られた。
Article doi: 10.1038/10.1038/s41586-025-09438-5
細菌の新たな化学シグナル伝達経路
Nature 646 2025年10月9日
M Doniaたちは今回、バクテロイデス門(Bacteroidota)に属する種において新たな化学シグナル伝達系を見いだした。この系は、さまざまな生合成遺伝子クラスターを調節し、よく研究されているプロテオバクテリア門のクオラムセンシング系に類似した方法で働く。
Article doi: 10.1038/10.1038/s41586-025-09418-9
古代DNAでたどるスラブ人の拡大
Nature 646 2025年10月9日
今回、古代DNAに基づいた研究によって、スラブ語話者集団の歴史が、中央ヨーロッパおよび東ヨーロッパにおける中世を通じたそれらの人々の大規模な移動と関連付けられた。
News & Views doi: 10.1038/10.1038/d41586-025-02525-7
Article doi: 10.1038/10.1038/s41586-025-09437-6
スラウェシ島で発見された前期更新世の石器
Nature 646 2025年10月9日
今回、インドネシアのスラウェシ島で発見された石器から、少なくとも110万年前にはそこにヒト族が居住していたことが示された。さらにその年代は、「ホビット」の愛称で知られるフローレス原人(Homo floresiensis)がフローレス島に居住した時期よりも早い可能性もある。
Article doi: 10.1038/10.1038/s41586-025-09348-6
異なる種の雄を生み出す女王アリ
Nature 646 2025年10月9日
今回、クロナガアリ属の一種Messor ibericusでは、女王アリが産んだ卵から異なる2種の雄アリが誕生することが報告されている。この生殖系では、女王アリ(M. ibericus)が、ワーカー生産のために別種(M. structor)の雄をクローニングしており、これは、別種の卵のみを介して繁殖する雄のみのクローン系統として既知で最初の例である可能性がある。
News & Views doi: 10.1038/10.1038/d41586-025-02524-8
Article doi: 10.1038/10.1038/s41586-025-09425-w
ミツバチコロニーの維持を目指した食餌の開発
Nature 646 2025年10月9日
今回、ミツバチのコロニーに必須の花粉ステロール類を供給できるように遺伝的改変を行った酵母株を用いて、ミツバチに最適な食餌が開発された。
Article doi: 10.1038/10.1038/s41586-025-09431-y
フランス革命期の「大恐怖」を広めたものは何か
Nature 646 2025年10月9日
今回、疫学的手法を用いた研究で、フランス革命期の「大恐怖(Great Fear)」の拡散は、これまでに考えられてきたような精神的苦痛がもたらした結果ではなく、むしろ複数の独立した場所で発生した恐怖がうわさにより拡散したことが明らかになった。
News & Views doi: 10.1038/10.1038/d41586-025-02526-6
Article doi: 10.1038/10.1038/s41586-025-09392-2

