The Nature Top Ten アクセスランキング
Nature アクセスランキングでは、前月nature.comで、最もダウンロードが多かった記事や論文をランキングしています。日本サイトでは、一部日本語要約も掲載しております。ここにおけるランクは、論文・記事の質、科学的重要性、引用回数などを示すものではありません。人気のあったコンテンツをお楽しみください。
2025年5月26日 ~ 2025年6月25日
転写因子は組み合わさることで、さらに複雑な機能を果たす
Nature 641 2025年5月29日
5万8000対を超える転写因子をスクリーニングして、DNAに結合した2000対以上を、それらに対応する二量体性モチーフと共に明らかにした研究が、今回報告されている。
Article doi: 10.1038/10.1038/s41586-025-08844-z
古典的なストレス応答とは別の仕組みでエネルギーを維持する
Nature 641 2025年5月29日
今回、「split」統合的ストレス応答(s-ISR)と命名された、細胞の新規なストレス応答経路が報告されている。この経路の特徴は、eIF2αのリン酸化が起こらずにeIF2B活性が低下することで、こうなるとeIF4E–ATF4–PCK2軸が活性化されて代謝的な適応が可能になる。s-ISRはカノニカルなISRとは別物で、さまざまなヒト疾患に関わっている可能性がある。
Article doi: 10.1038/10.1038/s41586-025-08794-6
細胞周期の長さと発がん性形質転換の起こりやすさ
Nature 641 2025年5月29日
今回、細胞系譜における細胞周期の長さは、腫瘍抑制因子の喪失やがん遺伝子の活性化による発がん性形質転換に対する細胞系譜の感受性の決定要因であることが明らかにされた。
News & Views doi: 10.1038/10.1038/d41586-025-01138-4
Article doi: 10.1038/10.1038/s41586-025-08935-x
長期モニタリング可能な微小血管血栓性炎症のオンチップモデル
Nature 641 2025年5月29日
今回、血栓形成とそれに対する治療応答を、数週間にわたりモニタリングするためのラボオンチップシステムが報告されている。
Article doi: 10.1038/10.1038/s41586-025-08804-7
幻覚剤の治療標的である神経免疫相互作用
Nature 641 2025年5月29日
E Chungたちは今回、慢性的な心理的ストレスの際に役割を担う、髄膜単球と扁桃体との間の神経免疫クロストークについて報告している。
News & Views doi: 10.1038/10.1038/d41586-025-01133-9
Article doi: 10.1038/10.1038/s41586-025-08880-9
肝臓の機能的多層構造を再現したオルガノイド
Nature 641 2025年5月29日
武部貴則(大阪大学ほか)たちは今回、ヒト肝臓のゾーン構造をモデル化するヒト肝オルガノイドの創出について報告している。このオルガノイドを免疫不全ラットに移植すると肝機能障害が改善できる。
Article doi: 10.1038/10.1038/s41586-025-08850-1
成熟した代謝機能を持つ肝細胞オルガノイドの培養法
Nature 641 2025年5月29日
今回、ヒト成人肝臓オルガノイドを作製するプロトコルが報告されており、肝臓の機能や疾患の研究での利用が期待される。
Article doi: 10.1038/10.1038/s41586-025-08861-y
高脂肪食と肥満とニューロテンシン
Nature 641 2025年5月29日
今回S Lammelたちは、食餌で誘導されるニューロテンシン系の変化が快楽的摂食を変化させ、肥満の進行をもたらすことを明らかにしている。
Article doi: 10.1038/10.1038/s41586-025-08748-y
変形性関節症の国際的な大規模解析
Nature 641 2025年5月29日
今回、変形性関節症のゲノム規模関連解析や、マルチオミクスデータセットとの統合が行われ、生物学的経路、サブタイプ特異的な疾患機構、有望な薬剤標的についての手掛かりが報告されている。
Article doi: 10.1038/10.1038/s41586-025-08771-z
鳥類のゲノム進化を駆動した形質が明らかに
Nature 641 2025年5月29日
今回、鳥類の系統発生における分子進化速度と、生活史形質、形態学的形質、生態学的形質などの形質との関係が、長期的な時間スケールで調べられた結果が報告されている。
Article doi: 10.1038/10.1038/s41586-025-08777-7