The Nature Top Ten アクセスランキング
Nature アクセスランキングでは、前月nature.comで、最もダウンロードが多かった記事や論文をランキングしています。日本サイトでは、一部日本語要約も掲載しております。ここにおけるランクは、論文・記事の質、科学的重要性、引用回数などを示すものではありません。人気のあったコンテンツをお楽しみください。
2022年6月4日 ~ 2022年7月4日
連星系は円盤進化に影響を及ぼす
Nature 606 2022年6月9日
今回、原始星が連星系に属すると、原始惑星系円盤の進化が影響を受けることが報告されている。
Article doi: 10.1038/10.1038/s41586-022-04659-4
さまざまなスケールから中性子星を探る
Nature 606 2022年6月9日
中性子星の衝突は、超原子核密度の物質の振る舞いを垣間見せてくれる。地球上の同様の条件は、粒子加速器における重イオン同士の衝突で短時間だが再現できる。今回S HuthとP Pangたちは、中性子星衝突のデータから引き出された高密度物質の物理学が、原子核物理の実験から得られたものと矛盾せず、これらの異質だが補完的なデータ源を組み合わせた解析によって、より高い精度が得られることを示している。
News & Views doi: 10.1038/10.1038/d41586-022-01532-2
Article doi: 10.1038/10.1038/s41586-022-04750-w
宇宙空間で実現させたボース・アインシュタイン凝縮体
Nature 606 2022年6月9日
今回R Carolloたちは、国際宇宙ステーションに搭載されたNASAの宇宙冷却原子実験室(CAL)において、ボース・アインシュタイン凝縮体を膨張させて得られた極低温原子の「バブル」の生成について報告している。バブルの生成と特殊なトラップの表面を覆う極低温原子膜の形成は、この実験室の特殊な微小重力環境により可能になったもので、地表ではこうした繊細な構成は重力によって速やかに崩壊すると思われる。今回の実験は、幾何学、トポロジー、多体量子物理学の間の相互関係を調べる基礎となる。
Article doi: 10.1038/10.1038/s41586-022-04639-8
クーパー対を直接見る
Nature 606 2022年6月9日
多体系におけるフェルミオンの強相関対の形成、例えば従来型の超伝導を支えるクーパー対の形成につながる機構の理解は、多くの場合、非常に難しい。今回M Holtenたちは、リチウム原子のメゾスコピック二次元フェルミガスという制御された環境において、クーパー対の形成を直接観測している。対形成を生み出す相互作用を慎重に制御することで、非相互作用系からクーパー対、さらには、完全に形成された分子への遷移が生じた。
Article doi: 10.1038/10.1038/s41586-022-04678-1
電子顕微鏡でフォノンを見る
Nature 606 2022年6月9日
今回、電子顕微鏡によって、フォノンダイナミクスをナノスケールで撮像したことが報告されている。
News & Views doi: 10.1038/10.1038/d41586-022-01533-1
Article doi: 10.1038/10.1038/s41586-022-04736-8
中性励起子の量子閉じ込めの電気的制御
Nature 606 2022年6月9日
今回、単層半導体における空間的に直接的な励起子の量子閉じ込めが、電場によって調整できることが示された。
Article doi: 10.1038/10.1038/s41586-022-04634-z
電池の電極における電圧減衰の要因
Nature 606 2022年6月9日
今回、重要な種類の電池電極の動作中における回折撮像によって、格子ひずみが、経時的な電圧減衰に寄与する重要だが見落とされてきた要因であることが示された。
Article doi: 10.1038/10.1038/s41586-022-04689-y
性染色体化の準備が整った常染色体
Nature 606 2022年6月9日
今回、雌雄同体のプラナリアSchmidtea mediterraneaのゲノム参照配列の構築および解析が行われ、このプラナリアの1番染色体が、性染色体への進化途上にある可能性が提唱された。
News & Views doi: 10.1038/10.1038/d41586-022-01129-9
Article doi: 10.1038/10.1038/s41586-022-04757-3
死後でも神経機能は回復できる
Nature 606 2022年6月9日
F Vinbergたちは今回、網膜のシナプス伝達は、死後でも回復できることを示している。
Article doi: 10.1038/10.1038/s41586-022-04709-x