Nature ハイライト

気候科学:将来の南極の氷と海水準

Nature 526, 7573

南極半島のアデレード島付近に接岸した大小の氷山。この地域は南極大陸でも特に急速に温暖化が進んでいる。
南極半島のアデレード島付近に接岸した大小の氷山。この地域は南極大陸でも特に急速に温暖化が進んでいる。 | 拡大する

Credit: Nicholas Golledge

南極氷床が海水準上昇に将来及ぼす寄与は極めて大きくなる可能性があるが、計算上の制約もあってまだ非常に不確実である。N Golledgeたちは今回、温暖化する気候における南極氷床についてシミュレーションを千年スケールで行って、海洋が約0.5°C温暖化し、大気が2.0°C温暖化すると、南極縁辺の棚氷の大半が崩壊し、海洋への氷床の運動が加速する可能性が高いことを示している。大きな方法論的不確実性は残っているものの、今回のシミュレーションで得られた南極の氷の減少に起因する海水準上昇は、2300年までに約0.1~3 m、5000年までに0.4~9 mと、幅がある。海水準の見積もりに大きな幅があるのは、方法論的不確実性の大きさと温室効果ガスの潜在排出量の幅が広いことの両方を反映している。

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