Nature ハイライト

Cover Story:アトムトロニクス再考:極低温量子気体中で観察されたエレクトロニクス型のヒステリシス現象

Nature 506, 7487

表紙は、捕捉されたリング状のボース・アインシュタイン凝縮体(BEC)の画像に基づいて、量子化された超流動体アトムトロニック回路におけるヒステリシスを表している。ヒステリシス、すなわち、どのような摂動を被ってきたかという履歴に系の物理特性が強く依存するという現象は、ハードディスクドライブやフラックスゲート磁力計などの電子回路で広く利用されており、また高周波SQUID(超伝導量子干渉素子)の機能にとっても欠かせない。ヒステリシスは超流動にとっても重要であり、BECのような超流動原子気体で生じると予測されてきた。G Campbellたちは今回、回転する弱リンクが障害物となっている超流動BECのリングから形成された回路で、量子化された循環状態の間のヒステリシスを初めて直接検出したことを報告している。この系におけるヒステリシスの存在は、極低温原子がエレクトロニクスにおける電子と似た役割を果たすアトムトロニクスという発展中の分野で重要となる。アトムトロニック回路での制御されたヒステリシスは、実用的なデバイスの開発の際の極めて重要な特徴となる可能性がある。(Letter p.200; N&V p.166)

2014年2月13日号の Nature ハイライト

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