Nature ハイライト

Cover Story:臓器を作り出す:胚性幹細胞から機能を備えた下垂体組織へ

Nature 480, 7375

臓器を作り出す:胚性幹細胞から機能を備えた下垂体組織へ
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Credit: Yoshiki Sasai, RIKEN Center for Developmental Biology

三次元細胞培養系が開発され、これを使ってマウス胚性幹(ES)細胞から機能を備えた下垂体組織が作り出された。こうしたES細胞は分化して層構造を構築し、その発生は層中に2種類の組織が並置されることに依存していて、これはin vivoで見られる局所的な組織相互作用に似ている。次いで、副腎皮質刺激ホルモン産生細胞や成長ホルモン産生細胞を含む内分泌細胞が作り出され、副腎皮質刺激ホルモン産生細胞は、副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモンに応答して、副腎皮質刺激ホルモンを効率よく分泌した。また、この下垂体組織を下垂体機能不全マウスモデルに移植すると、副腎皮質刺激ホルモンの致死的な欠乏が救済された。この研究によって、トルコ鞍空洞症候群、シーハン症候群や下垂体卒中などの内分泌疾患の主要なカテゴリーである下垂体機能不全に対する再生治療法開発への道が開かれる。表紙は、発生中のマウス下垂体前葉で、胚性13日齢でPitx1(赤)を発現しており、Rx+の視床下部(緑)から伸びた神経下垂体に接触している(Article p.57; N&V p.44)。

2011年12月1日号の Nature ハイライト

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