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マラリア:スポロゾイト周囲タンパク質への二重の結合を介してマラリア感染を強力に阻害するパブリック抗体系列

Nature Medicine 24, 4 doi: 10.1038/nm.4513

弱毒化した熱帯熱マラリア原虫スポロゾイト(Plasmodium falciparum sporozoite:PfSPZ)による免疫は、マラリアに対して防御的に働くことが示されているが、この処置によって誘導される抗体応答の特性についてはまだ明らかになっていない。我々はこの応答を詳細に調べるため、放射線照射したPfSPZを繰り返し注射することで免疫され、感染性のあるPfSPZホモログを用いた監視下ヒトマラリア感染(CHMI)を起こしにくくなったタンザニアのボランティアから、IgMおよびIgGモノクローナル抗体を単離した。単離されたIgGモノクローナル抗体は全てが熱帯熱マラリア原虫スポロゾイト周囲タンパク質(PfCSP)に結合し、そのN末端領域、NANP反復領域、およびC末端領域中の異なるエピトープを認識した。ヒト化マウスモデルでの測定で最も有効性が高かった抗体は、意外なことに、反復領域だけでなく、PfCSPのN末端領域と反復領域を連結する部分に当たるごく小さいペプチド(RTS,Sワクチンには存在しない)にも結合した。二重特異性を持つこのような抗体は多様なドナーから単離されており、52番目のアミノ酸としてトリプトファンもしくはアルギニンをコードするVH3-30あるいはVH3-33対立遺伝子によってコードされていた。我々は、構造データや変異データを使って、生殖細胞系列の認識と親和性成熟に必要とされる要素を明らかにした。今回の研究は、強力な中和抗体と細胞系列を標的とするワクチン設計と免疫戦略のための関連情報を提供するものである。

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