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NEWS FEATURE:腸内細菌相と免疫チェックポイント阻害療法

Nature Medicine 24, 3 doi: 10.1038/nm0318-251

がんの新しい治療薬として注目を集めている免疫チェックポイント阻害剤は、腸内細菌の応援が得られれば、さらに有効性が高まるかもしれない。がんに対する自然免疫応答に腸内微生物相が関与していることはすでに認められていて、免疫チェックポイント阻害剤の中で最もよく使われているPD-1阻害剤とプロバイオティクスの併用で相乗効果が見られることも明らかになってきた。現在、この種の薬剤の応答性を示す患者の腸内微生物相を移入し、投与中の免疫チェックポイント阻害剤の効果を高められるかどうかを調べる臨床試験が複数行われている。しかし、腸内細菌が免疫系の抗がん活性を高める仕組みはまだ分かっていない。また、がん患者には感染症防止のために抗生物質が投与されることも多く、こうした問題も検討が必要だろう。

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