Perspective

クロマチン:TAD(トポロジカルドメイン)の存在とその機能

Nature Genetics 52, 1 doi: 10.1038/s41588-019-0561-1

真核生物の広範な種において、そのゲノムは折りたたまれ、クロマチンの高次構造による領域が形成されている。TAD(トポロジカルドメイン)は、もともとはHi-C解析の結果を示す低解像度ヒートマップから経験的に発見されたものである。何百万ものたくさんの細胞に由来する、集団の平均的相互作用頻度を表している。ここでは、最近の進歩著しい高解像度Hi-C、シングルセルイメージング実験、機能遺伝学的解析について紹介する。これらの技術によって、ゲノムの階層的構造と機能の関係についての見方はどんどん複雑化している。本報告では、これらの新しい発見を基に、構造や機序、機能に関する新たな知見に基づき、クロマチンの高次構造が形成する領域について考察し、その定義をアップデートしていく。

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