Article

染色体破砕:生殖細胞系列における核型が均衡型の
染色体再編成とトランスジェニックな
挿入において、染色体切断後の複合的な再編成と優先的な非相同的修復

Nature Genetics 44, 4 doi: 10.1038/ng.2202

細胞遺伝学的に報告されている転座と逆位を持った141か所の切断点を塩基配列決定することにより、均衡型の染色体再編成の遺伝学的様相をヌクレオチドレベルの分解能で決定した。最近記載された染色体破砕(chromothripsis:大規模な染色体の破断と再編)は、がん細胞だけに独特なものではなく、生殖細胞系列においても起こっていることが確認された。その場合には頻繁な逆位により、比較的均衡型に近い状態に落ち着くことができる。複合的な再編成が高頻度(19.2%)で検出され、これまでに観察された良性のコピー数多型よりも、微小な相同性(31%)の依存度はかなり低かった。実験的に作ったDNA切断-修復とこれらの結果を比較するため、7匹のトランスジェニック動物で塩基配列決定を行うと、外来の遺伝子と宿主ゲノムでの広範な再編は、ヒトの生殖細胞系列での変化と同等な複雑度を持っていることが明らかになった。逆位が最もありふれた再編性であるということから、鋳型の交代と非相同的修復を伴った複合的な仕組みが、生存可能で安定して複製しそのまま次世代に伝達される均衡型の複合的再編成の形成を行っていると示唆された。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度