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未踏の領域に踏み出した自己集合体

Nature ダイジェスト Vol. 14 No. 3 | doi : 10.1038/ndigest.2017.170332

原文:Nature (2016-12-22) | doi: 10.1038/540529a | Unexplored territory for self-assembly

Florian Beuerle

適切な金属イオンと有機リンカーの自己集合によりケージ状の構造体を形成する場合、構造体の大きさには限界があった。今回、新しいケージ群の存在が発見され、かつてない大きさの構造体をこの手法で形成できることが明らかになった。自己集合研究の新たな領域が開かれそうだ。

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VM3Productions/iStock / Getty Images Plus/Getty

大きな分子集合体を効率的に合成する手法である自己集合法は、自然を手本にすることで開発されてきた。自然界では、例えばタンパク質のように複数のサブユニットが自発的に集まって、ウイルスの殻(キャプシド)などの複雑な階層構造が形成される。今回、東京大学の藤田大士と藤田誠らは、こうした自己集合現象を使って、既知のケージ状人工構造体としては過去最大の構造体の合成に成功し、Nature 2016年12月22/29号563ページに報告した1。このケージ状構造体は、144個もの構成要素からなるほぼ球形の外殻構造体で、正確な原子組成を持つ。

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Nature ダイジェスト Online edition: ISSN 2424-0702 Print edition: ISSN 2189-7778

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