Research press release

【神経科】ヒトが注意を向けると視床枕核で起こること

Nature Communications

Neuroscience: Paying attention

ヒトが注意を向けるとき、脳の視床枕核で、注意対象に関する情報が処理され、それ以外の物に関する情報が除外されていることが判明した。この新知見は、脳内で視覚的注意がどのように維持されているのかに関する新たな手がかりをもたらしている。研究結果を報告する論文は、今週、Nature Communicationsに掲載される。

視床枕核は、視覚的注意に関与していると長い間考えられてきたが、この知見の相当部分は、脳卒中患者のように視床枕核に損傷のある被験者から得られたものだった。今回、J FischerとD Whitneyは、視覚刺激を提示された健康な被験者の脳について画像解析を行った。その結果、各被験者の同じ視野内で行動的に意味のある複数の刺激が視覚的注意資源をめぐって競合する場合に、視床枕核の活動が、無視対象ではなく、注意対象によって活発化することが判明した。FischerとWhitneyは、皮質視覚野が、注意対象と無視対象の両方に応答することから、視床枕核が、視覚を混乱させる要素を除去する独特な役割を担っていることが明らかになったと指摘している。

The pulvinar nucleus of the thalamus in the brain processes information about attended targets, while gating out information about unattended targets. These findings, reported in Nature Communications this week, reveal new insights into how the brain maintains visual attention.

The pulvinar nucleus has long been implicated in visual attention. However, much of this insight has been gained from subjects who have suffered lesions to the pulvinar nucleus, such as stroke patients. Jason Fischer and David Whitney image the brains of healthy human subjects while they are presented with visual stimuli. They find that when behaviourally relevant stimuli compete for attentional resources within the same visual field of each subject, the pulvinar nucleus becomes activated by attended objects rather than by ignored objects. They note that the visual cortex responds to both attended and ignored targets, and so these findings reveal a unique role of the pulvinar nucleus in filtering out visual distracters.

doi: 10.1038/ncomms2054

「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。

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