Research press release

【化学】バイオマスからメタノールを直接生成する

Nature Communications

Chemical Sciences: Methanol from biomass

バイオマスからメタノールを直接生成する過程に使用できる可能性のある触媒が開発された。メタノールは、ガソリンよりクリーンな輸送燃料として提唱されているが、通常は、有限な天然資源である天然ガスから生成される。一方、バイオマスは再生可能であることから、バイオマスからメタノールを生成するという新たなプロセスによってメタノールの普及が進むという見方が今回の研究で示されている。この研究成果を報告する論文が、今週、Nature Communicationsに掲載される。

今回、E Tsangたちは、エチレングリコールからメタノールを直接生成するためのパラジウム/酸化鉄触媒を開発した。エチレングリコールは、バイオマスから生成することができる。この新しい触媒の活性は、極めて小さなパラジウム/鉄クラスターの存在に依存している。

通常、メタノールは、天然ガスから合成ガスを介して生成される。合成ガスとは、一酸化炭素と水素の混合体であり、天然ガスから製造される。今回開発された触媒は、この従来の生成経路とは異なる新しい経路の開発に役立つ可能性があるが、今後の研究では、生産性を最適なレベルに高め、工業に適した条件下で触媒の安定性を評価する必要がある。

A new catalyst that has the potential to directly produce methanol from biomass is reported in Nature Communications this week. Methanol has been put forward as a cleaner transportation fuel than petrol, but it is usually produced from natural gas, a finite natural resource. Biomass, on the other hand, is renewable and the authors suggest that alternative sources of methanol could lead to more widespread use.

Edman Tsang and colleagues develop a palladium/iron oxide catalyst that produces methanol directly from ethylene glycol, which can be derived from biomass. The catalyst relies on the presence of extremely small palladium/iron clusters for its activity.

Typically, methanol is produced from natural gas via syn-gas, a mixture of carbon monoxide and hydrogen that is typically produced from natural gas. The new catalyst may aid the development of alternatives to this traditional route, but further studies are required to optimize productivity, and evaluate catalyst stability under industrially relevant conditions.

doi: 10.1038/ncomms2053

「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。

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