Research press release

【量子技術】仮想ネットワークで量子計算への道を開く

Nature Communications

Quantum technology: Quantum computing goes virtual

光子のマルチモードエンタングル状態を生成する方法が考案された。これは、線形光学ネットワークを用いた方法で、高い汎用性を備え、リアルタイムでの高速スイッチングが可能となり、量子計算への利用可能性が浮上している。この研究成果を報告する論文が、今週、Nature Communicationsに掲載される。

量子技術は、粒子間のエンタングルメントを用いて、さまざまな機能を果たそうとしている。量子通信資源を取り扱う大型量子コンピューターは、これまで以上に大量のエンタングル粒子を必要とすることになる。そのため、光子を用いる方法の大部分は、複数の検出器と数多くの光学部品を用いて、細分化された光ビーム間のエンタングルメントを生成する必要がある。今回、S Armstrongたちは、単一の光ビームの異なる空間領域間のエンタングルメントを生成して、こうした問題を克服した。Armstrongたちは、一対のマルチピクセル検出器を用いて、一回の測定でこれらの異なる部分を捕捉した。そして、この情報は、複数のビーム装置のためにネットワークをエミュレートする、プログラムされた仮想ネットワークによってコンピューター処理された。Armstrongたちは、最大8モードの光ビームの間のエンタングルメントを実証し、最大4モードについてクラスター状態を生成した。

Armstrongたちの方法は、多数のエンタングルモードにスケールアップすることが可能で、また、このネットワークが仮想であることから、ネットワークを迅速に変えて、出力を最適化し、あるいは機能を切り替えることも可能となる。

A method for generating multimode entangled states of photons is shown in this week’s Nature Communications. The scheme relies on linear optics networks, allowing for versatility and rapid switching in real time, which could be exploited in quantum computing.

Quantum technologies rely on entanglement between particles in order to carry out functions. Larger quantum computers of quantum communications resources will require ever larger amounts of entangled particles. In most photon-based schemes, this requires multiple detectors and many optical components to create the entanglement between different sub-divided light beams. Seiji Armstrong and colleagues remove these complications by generating entanglement between different spatial regions of a single light beam. A pair of multi-pixel detectors is used to capture these different parts in one measurement, and a computer processes the information through programmed networks that emulate those for multiple beam setups. The authors demonstrate entanglement between up to eight modes of the beam and create cluster states for up to four modes.

The approach is scalable to large numbers of entangled modes and because the networks are virtual, they can be altered rapidly to optimise their output or switch their functionality.

doi: 10.1038/ncomms2033

「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。

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