Research press release

南カリフォルニア沿岸海域の汚染がヒトデ幼生の分散の障壁に

Nature Communications

Coastal pollution forms barrier to larval dispersal

非常に人口の多い米国カリフォルニア州南部の沿岸地域では、海岸線に沿って、毎日数十億リットルの下水が流出しているが、それが生態系に及ぼす影響の全容は十分に解明されていない。このほど、南カリフォルニア沿岸海域に生息する、ありふれた海洋生物バットスター(ヒトデの一種)の幼生の分散が、雨水と下水の排出によって抑制されていることが明らかになった。この研究結果を報告する論文は、今週、Nature Communicationsに掲載される。

この研究で、J PuritzとR Toonenは、南カリフォルニア湾の海岸沿いに生息する16個体群のバットスターに対する汚染物質と毒性物質の影響を調べた。バットスターは、漁獲も収穫も行われていないため、直接的な人間による影響を受けることはない。今回の研究結果は、個体群間の結合性とバットスターの遺伝的多様性が減少しており、このことが、沿岸海域への雨水・下水の排出と結びついていることを示している。

Stormwater and wastewater discharge is slowing the larval dispersal of the common bat star — a marine organisms found in the coastal waters of Southern California - reports a study in Nature Communications this week. Billions of litres of effluent are discharged daily along high population coastlines like Southern California but the full ecological effects of these discharges is not fully understood.

Jonathan Puritz and Robert Toonen studied the impact of contaminants and toxins on 16 populations of the common bat star along the coastline of the Southern California Bight. This marine organism is not fished or harvested and therefore free from direct human impact. The results show a decrease in the population connectivity and the genetic diversity of the bat star which is linked to the discharge of storm- and waste water in to the coastal waters.

doi: 10.1038/ncomms1238

「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。

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