Nature ハイライト

免疫学:CD8 T細胞疲弊の調節

Nature 571, 7764

T細胞疲弊は、多くの慢性感染やがんにおいて生じるT細胞の機能不全状態である。T細胞疲弊は、限定されたエフェクター機能、抑制性受容体の持続的な発現、機能的なエフェクターT細胞や記憶T細胞とは異なる転写状態によって特徴付けられる。今回E Wherryたち、A Schietingerたち、D Zehnたちの3つの研究グループが、異なる慢性ウイルス感染やがんのマウスモデルを用いて、HMGボックス転写因子TOXが疲弊T細胞の非常に重要な調節因子であることを明らかにしている。TOX調節の根底をなす機構やTOXの作用機序について得られた知見は、免疫療法の新たな戦略を開発するための基盤となる可能性がある。

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