Nature ハイライト

Cover Story:特集:2018年を振り返る:今年の重要人物10人

Nature 564, 7736

2018年も終わりに近づき、今年も「Nature が選んだ10人」が発表された。いずれも、今年の研究に変化をもたらした人々で、2枚のグラフェンシートから超伝導を実現した博士課程の学生Yuan Cao、ネアンデルタール人とデニソワ人の混血個体を発見した古遺伝学者Vivian Slon、遺伝子編集した赤ちゃんを誕生させたと主張して世界を騒がせた科学者Jiankui He、多数の女性科学者の業績をWikipediaで紹介する活動を行っている物理学者Jess Wade、地球温暖化に関するIPCCの厳しい報告の立役者だった気候学者Valérie Masson-Delmotte、待ち望まれていたガイア計画の銀河系データの公開を裏方として調整した天文学者Anthony Brown、プラスティック公害に反対する強力な代弁者となったマレーシアの新科学環境大臣Bee Yin Yeo、連続殺人犯の特定を助け犯罪の解決にDNAが大きな役割を果たす道を開いた遺伝子系譜学者Barbara Rae-Venter、科学出版の変革への流れを作った官僚Robert-Jan Smits、宇宙に浮かぶ岩から試料を採取する大胆な「はやぶさ2」計画を率いたJAXAの天文学者 吉川真の10人が選ばれた。表紙のデザインは、特異な性質を持つ原子1個分の厚さの材料の研究の進歩を浮き彫りにしている。この画像は、2枚のグラフェンシートを「魔法の」角度だけずらして重ねた様子。このような配置をとらせることによって、このグラフェンシートが特定の条件下で超伝導体として振る舞うようになる。

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