Nature ハイライト

がん: HATを阻害して腫瘍を狙い撃ち

Nature 550, 7674

ヒストンアセチルトランスフェラーゼ(HAT)とヒストンデアセチラーゼ(HDAC)は、ヒストンのリシン残基でのアセチル基の付加あるいは除去を触媒し、クロマチンの調節や転写に重要な役割を担っている。HDAC阻害剤は一部のがんの治療薬として臨床で使用されているが、ドラッグライクな、つまり医薬品として通用するような性質を持つHAT阻害剤の開発はずっと難しいとされてきた。今回K Brombergたちは、HATのp300とCBPに対する強力で選択的な触媒阻害剤である小型の分子を開発し、その作用機序を明らかにした。さらに、がん細胞系列とマウスを使った研究で、この分子が一部の細胞系列に特異性を持ち、複数種の腫瘍の増殖を阻害することが実証された。これらの知見は、HATの触媒活性を標的にした治療の有効性をはっきり示している。

Letter p.128
doi: 10.1038/nature24028 | 日本語要約 | Full Text | PDF

2017年10月5日号の Nature ハイライト

プライバシーマーク制度