Nature ハイライト

分子生物学:機能を持ったRISC複合体を再構成

Nature 521, 7553

RISC(RNA誘導サイレンシング複合体)はRNAの抑制に中心的な役割を果たすエフェクターで、低分子干渉RNA(siRNA)に結合したArgonaute(Ago)タンパク質からできている。泊幸秀(東京大学)たちは今回、8種類の精製タンパク質を使って、ショウジョウバエ(Drosophila)のRISCを分子1個のレベルで再構成した。siRNAは最初Dicer-2とR2D2の複合体に結合し、さらにシャペロンが働くことで、このsiRNAとAgo2との結合が安定化されることが分かった。この安定化によってAgo2がsiRNAのガイド鎖の5′リン酸基を認識できるようになり、その後、このガイド鎖全体がAgo2へと移される。

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