Nature ハイライト

細胞:血管での一酸化窒素シグナル伝達

Nature 491, 7424

平滑筋・内皮細胞間のギャップ結合での一酸化窒素シグナル伝達の調節についての新しいモデルを裏付ける証拠が得られた。内皮ヘモグロビンαの酸化状態は、シトクロムb5還元酵素3が制御している。この酸化状態によって、血管拡張作用を持つS-ニトロソチオールの形成、あるいは一酸化窒素の除去のどちらが促進されるのかが決まり、一酸化窒素の生体内利用可能性や標的である血管平滑筋に向けての拡散が調節される。内皮によるこのような一酸化窒素の調節は、α-アドレナリンアゴニストあるいは内皮依存性弛緩を惹起する物質のような、血管緊張の制御に関与する物質の影響を変化させる。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度