Nature ハイライト

構造生物学: 抗体を結合したgp120エピトープの構造

Nature 480, 7377

HIV-1のgp120エンベロープ糖タンパク質の可変領域V1/V2に見られる顕著な配列多様性とN結合型糖鎖付加は、抗体による認識を回避する能力をウイルスが持つことをよく示している。また、この部分は今まで構造決定が成功していなかった。今回、P Kwongたちは、HIVのほとんどの株を中和できるPG9という抗体を用いて、gp120のV1/V2の原子レベルの構造を決定した。PG9は、gp120の大部分を抗体に認識されないように隠しているN結合型グリカンに惑わされることなく、N結合型グリカンを使って結合しており、この結合機構はHIV中和に有効性を発揮する複数の抗体が共有しているものである。この構造から、PG9は糖ペプチド複合体を認識し、水素結合などの、配列に依存しない相互作用を作り出すことでV1/V2中の多様性を回避していることが明らかになった。

2011年12月15日号の Nature ハイライト

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