Nature ハイライト

エレクトロニクス:カーボンナノチューブのマイクロプロセッサー

Nature 572, 7771

数十年にわたって、エレクトロニクスの進歩はシリコントランジスターのスケーリングによって推進されてきた。しかし、このスケーリングはこれまで以上に困難になっている割には得られる利益が少ないため、シリコンを超える技術を可能にする材料が探索されている。カーボンナノチューブは、そうした候補材料の1つであり、はるかにエネルギー効率の良いデバイスが得られる可能性がある。だが、カーボンナノチューブの特性はばらつきが大きいため、それを用いたエレクトロニクスシステムのサイズと複雑性は著しく制限されている。今回M Shulakerたちは、このばらつきを克服して、1万4000個以上のカーボンナノチューブトランジスターから作られた16ビットマイクロプロセッサーを実証している。このマイクロプロセッサーは業界標準の設計フローとプロセスを使って設計され、組み立てられた。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度