Review Article

内分泌型線維芽細胞増殖因子FGF19、FGF21およびFGF23の治療薬としての有用性

Nature Reviews Drug Discovery 15, 1 doi: 10.1038/nrd.2015.9

内分泌型繊維芽細胞増殖因子(FGF)であるFGF19、FGF21およびFGF23は、全身の恒常性を維持するのに不可欠であり、胆汁酸、グルコースおよび脂質の代謝、ビタミンDとリン酸の恒常性の調節、そして空腹時の代謝の適応に重要な役割を担っている。こうした機能を考慮に入れると、内分泌型FGFは、肥満、2型糖尿病、がん、腎疾患および心血管疾患を含めたさまざまなヒトの慢性疾患の治療に有望である。しかし、内分泌型FGFの慢性投与の安全性と実行可能性は課題を抱えており、FGF類似化合物や模倣化合物についての研究が現在進められている。本総説では、内分泌型FGFの複雑な生理機能に関する現在の知識を考察し、この知識を治療にどう利用できるかを評価する。

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