Research press release

崖っぷちのネットワーク

Nature Physics

Networks on the edge

大陸内の電力網は、突発故障に対してこれまで考えられていたよりずっと脆弱であるという解析結果が、今週のオンライン版で報告される。

ネットワークは、個々のユニットが接続され相互依存するシステムで、ネットワーク同士が接続されることも多い。これまでのシミュレーションでは、こうした「ネットワークのネットワーク」は、ある臨界点未満で動作している限り故障に対して強いと示唆されている。そうでなければ、1つの構成要素の故障が残りの部分の崩壊を招きかねない。しかし、こうした研究は、サブネットワークがランダムに配置されていると仮定していた。現実の世界では、山脈、海岸線、輸送インフラによって、ノードの配置に地理的な制約が課せられるため、この単純化した見方は損なわれており、サブネットワークはより構造化されている。A BashanとS Havlinたちは今回、現実的なシステムには、決定的に重要ではない安全な領域は存在せず、ネットワークのネットワークは常に極めて脆弱であることを示している。さらに、今回の結果は、ある種の通信ネットワークやコンピューターネットワークにも適用できる可能性があると示唆している。

Intracontinental power grids are even more vulnerable to catastrophic failure than previously suspected, according to an analysis reported online this week in Nature Physics.

Networks - a system of connected and interdependent individual units - are themselves often linked together. Previous simulations have suggested that such ‘networks of networks’ are robust against breakdown so long as they operate below some critical point. Otherwise, a failure in one element can bring the rest crashing down. But these studies assumed that the subnetworks are positioned randomly. In the real world, mountain ranges, coastlines and transport infrastructure impose geographical constraints on the location of the nodes that ruin this simplistic view and make the subnetworks more structured. Amir Bashan, Shlomo Havlin and colleagues now show that no subcritical region of safety exists in realistic systems, and that networks of networks are always extremely vulnerable. The authors suggest that their results might also apply to some types of communication and computer networks.

doi: 10.1038/nphys2727

「注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したプレスリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。

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