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乳がん:転移性/再発性トリプルネガティブ乳がんにおけるトリパリマブとnab-パクリタキセルの併用 ─ 無作為化第3相試験

Nature Medicine 30, 1 doi: 10.1038/s41591-023-02677-x

進行したトリプルネガティブ乳がん(TNBC)の一次治療として免疫チェックポイント阻害剤を化学療法と併用することには、一致した結果が得られていない。TORCHLIGHTは、転移性/再発性TNBCの女性を治療する場合の一次治療として、トリパリマブとnab-パクリタキセル(nab-P)の併用(n = 353、実験群)を、プラセボとnab-P(n = 178、対照群)と比較して、有効性と安全性を評価する無作為化二重盲検第3相試験である。主要評価項目は、PD-L1陽性集団と治療企図(ITT:intention-to-treat)集団において、盲検下独立中央判定(BICR)によって評価された無増悪生存期間(PFS)であった。副次評価項目は、全生存期間と安全性であった。全体として、PD-L1陽性TNBCの患者は、トリパリマブ群に200人、プラセボ群に100人含まれた。事前に指定された中間解析では、実験群のPD-L1陽性集団のPFSが統計学的に有意に改善されたことが、盲検下独立中央判定による評価で示された(PFSの中央値は8.4カ月対5.6カ月、ハザード比〔HR〕= 0.65、95%信頼区間〔CI〕0.470~0.906、P = 0.0102)。全生存期間の中央値は32.8カ月対19.5カ月であった(HR = 0.62、95%CI 0.414~0.914、P = 0.0148)。治療中に発現した有害事象(AE)(99.2%対98.9%)、治療中に発現したグレード3以上のAE(56.4%対54.3%)、および致死的AE(0.6%対3.4%)は、実験群と対照群で同様の発生率であった。nab-Pにトリパリマブを追加することで、転移性/再発性TNBCのPD-L1陽性患者のPFSが有意に改善され、安全性プロファイルは容認されるものであった。ClinicalTrial.gov登録番号NCT03777579。

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