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がん免疫療法:局所進行切除可能食道扁平上皮がんにおけるアデブレリマブによるネオアジュバント療法 ─ 第1b相試験

Nature Medicine 29, 8 doi: 10.1038/s41591-023-02469-3

ネオアジュバント免疫療法の全生存率(OS)に対する有益性は、局所進行した食道扁平上皮がん(ESCC)ではまだ明らかにされていない。本論文では、切除可能なESCCにおいて、アデブレリマブによるPD-L1阻害ネオアジュバント療法の第1b相試験の結果について報告する。患者は、術前にアデブレリマブをネオアジュバントとして2回投与された。主要評価項目は安全性と実行可能性であり、副次評価項目は病理学的完全奏効(pCR)とOSであった。我々のデータは、安全性と実行可能性の主要評価項目が達成されていることを示した。多く見られた治療関連有害事象は、食欲不振(32%)と倦怠感(16%)であり、グレード3以上の有害事象は起こらなかった。この試験に登録された30人の患者のうち、25人では手術の遅延なく切除が成功し、24%では病理学的著効(MPR)が見られた(8%のpCRを含む)。2年OSは92%であった。反応性を示した患者では、免疫細胞が豊富な腫瘍微小環境の表現型が見られ、一方、反応性を示さなかった患者では、ベースラインでがん関連繊維芽細胞の顕著な浸潤が見られた。反応性を示した患者の顕著な特徴は、既存の腫瘍内T細胞が示すクロノタイプ動態の違いであった。これらの結果は、抗PD-L1ネオアジュバント単独療法に対して、切除可能ESCC患者の治療戦略としての論理的根拠を示している。ClinicalTrials.gov登録番号:NCT04215471。

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