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AI診断:臨床医判断との相互補完によりAI診断の信頼性と精度を向上させる

Nature Medicine 29, 7 doi: 10.1038/s41591-023-02437-x

深層学習に基づいた人工知能(AI)による予測システムは、複数の種類の医用画像診断において、疾患の識別を専門家レベルで実現することが示されているが、臨床医が正確に診断した症例でエラーが見つかる場合もあれば、その逆もまた同様に起こり得る。本研究では、AI予測モデルと臨床ワークフローのどちらの判定を採用するかを学習し、相互補完するシステムであるCoDoC(Complementarity-Driven Deferral to Clinical Workflow)を開発した。CoDoCは、乳がんまたは結核をスクリーニングする臨床ワークフローの精度を、臨床医のみ、またはAIのみを使用するベースラインと比較して向上させた。乳がんスクリーニングの場合、英国のスクリーニングプログラムにおける二重読影による解釈調整と比較して、CoDoCは同じ偽陰性率のままで偽陽性を25%低下させ、同時に臨床医の作業負荷を66%削減することができた。結核のトリアージでは、スタンドアローン型AIや臨床ワークフローと比較して、CoDoCは5種の市販の予測AIシステムのうち3種に対して、偽陰性率は同じままで偽陽性を5〜15%低下させた。将来やって来る新たな臨床の環境でCoDoCの展開を促進するために、我々は、CoDoCの成績向上が複数の変動軸(画像診断法、臨床の内容、予測AIシステム)にわたって維持されていることを示す結果を提示し、我々の評価の限界と、さらなる検証が必要であろう点について議論する。我々が提供する枠組みは、より一層の研究と応用を促進するためにオープンソース実装が可能である。

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