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がん治療:体細胞の変化と免疫浸潤の相互作用は、進行した淡明細胞型腎細胞がんのPD-1阻害への応答を調節する

Nature Medicine 26, 6 doi: 10.1038/s41591-020-0839-y

PD-1阻害は進行した淡明細胞型腎細胞がん(ccRCC)の管理法を大きく変えたが、PD-1の応答のドライバーや抵抗性因子の解明はまだ不十分なままである。本論文では、PD-1阻害療法の前向き臨床試験に登録された進行ccRCC患者の592の腫瘍について、全エキソームおよびRNAの塩基配列解読を免疫蛍光解析と組み合わせることによって調べ、治療への応答の免疫ゲノム的決定要因を明らかにした。従来のゲノムマーカー(腫瘍変異量やネオアンチゲン量など)とCD8+ T細胞の浸潤の程度は臨床応答とは関連しなかったが、多数の染色体変化がPD-1阻害への応答あるいは抵抗性に関連することが分かった。これらの進行ccRCC腫瘍にはCD8+ T細胞が高度に浸潤しており、非浸潤の表現型は27%しかなかった。我々の解析から、浸潤を受けている腫瘍は、浸潤の起こっていない腫瘍と比べた場合、PBRM1の望ましい変異が存在せず、9p21.3の望ましくない染色体喪失が非常に多いことが明らかになり、免疫表現型と体細胞変化の間に起こり得る相互作用が治療の有効性に影響を及ぼす仕組みが示された。

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