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ハンチントン病:ハンチントン病治療のための変異型HTT対立遺伝子特異的転写抑制

Nature Medicine 25, 7 doi: 10.1038/s41591-019-0478-3

ハンチントン病(HD)は優性(顕性)遺伝性の神経変性疾患で、huntingtin geneHTT)内のトリヌクレオチドCAGの伸長によって引き起こされ、HTTは病因となる変異型HTTタンパク質(mHTT)をコードしている。正常なHTTは脳機能に重要であると考えられていることから、我々はHDの治療戦略の1つとして、zinc finger protein transcription factor(ZFP-TF)を改変し、病因であるCAGリピートを標的としてmHTT量を選択的に低下させた。患者由来の繊維芽細胞と神経細胞を用いて、ZFP-TFが幅広い投与量にわたって、HDの原因対立遺伝子の99%以上を選択的に抑制するが、正常対立遺伝子の発現は86%以上が維持されることが明らかになった。他のCAGリピート含有遺伝子では最小限の影響しか観察されず、ウイルスを使って送達されたZFP-TFは、培養HD神経細胞中で100日以上にわたって、またマウス脳では少なくとも9か月にわたって活性を示し、耐容性も高かった。3種類のHDモデルマウスを用いて、幅広い分子的、組織病理学的、電気生理学的および機能的評価項目が改善されることが示された。今回の知見は、HD治療のための対立遺伝子特異的ZFP-TFの開発を続けることを支持するものだ。

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