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がんオルガノイド:卵巣がんのオルガノイドプラットフォームが捉えた患者内および患者間での不均一性

Nature Medicine 25, 5 doi: 10.1038/s41591-019-0422-6

卵巣がん(OC)は不均一な疾患であり、後期になってから診断されるのが一般的である。OCのこのような特徴や腫瘍の不均一性を忠実に捉えたin vitro実験モデルは限られており、樹立は難しい。本論文では、OCオルガノイドの効率の良い誘導と長期的増殖を可能にするプロトコルを報告する。我々はこのプロトコルを用いて32人の患者から56株のオルガノイドを樹立し、これらにはOCの主なサブタイプの全てが含まれている。これらのOCオルガノイドは、由来する患者の病変の組織学的特性およびゲノム特性を再現しており、患者内と患者間での不均一性の好例となり、遺伝学的に改変可能である。OCオルガノイドは薬剤スクリーニングアッセイに使用でき、さらに、最も標準的な治療であるプラチナ化学療法に対する多様な腫瘍サブタイプごとの応答を、再発性腫瘍での化学療法抵抗性獲得を含めて、捉えられることが分かった。また、OCオルガノイドは異種移植でき、in vivoでの薬剤感受性アッセイを可能にする。まとめると、今回の結果はOCオルガノイドの研究や個別化医療への応用可能性を実証している。

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