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マラリア:制御性T細胞は赤血球期マラリアに対する急性および長期の免疫をCTLA-4を介して妨害する

Nature Medicine 23, 10 doi: 10.1038/nm.4395

原生動物のプラスモジウム(Plasmodium)によって引き起こされるマラリアは、蚊が媒介する重篤な疾患で、世界の人口のほぼ半分が感染のリスクにさらされている。ヒトは、T細胞およびB細胞応答がかなりの規模になるにもかかわらず、赤血球期マラリアを効率よく制御したり、再感染に対する殺虫性免疫を誘導したりできない。FOXP3(forkhead box P3)+CD4+制御性T(Treg)細胞はこのような応答の一部を形成するが、その影響についてはまだ議論が続いており、作用機構はまだ解明されていない。今回我々は、赤血球期マラリアのヒトとマウスではTreg細胞が増殖し、通常のヘルパーT細胞応答と胚中心における濾胞性ヘルパーT(TFH)-B細胞相互作用を妨害することを示す。反応機構としては、Tregが厳密に決まった期間内だけ機能してCTLA-4(cytotoxic-T-lymphocyte-associated protein-4)を介して防御免疫を妨害する。この期間に正確に合わせてTreg細胞もしくはCTLA-4を標的としたところ、マウスで寄生虫クリアランスが加速し、また赤血球期マラリアに対する種を超えた免疫が誘導された。我々の研究は、赤血球期マラリアに関連して起こる非常に重要な免疫抑制機構を明らかにしていて、この機構によって寄生虫クリアランスが遅れ、再感染に対する強力な適応免疫の発生が妨げられる。これらのデータはまた、抗マラリア免疫の制限にTreg細胞とCTLA-4が果たす機能的役割を明らかにしており、この働きは時間的に区切られているために治療しやすいと思われる。

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