Review

サイトカインIL-12とIL-23:発見から免疫が仲介する炎症性疾患の標的治療まで

Nature Medicine 21, 7 doi: 10.1038/nm.3895

サイトカインであるインターロイキン12(IL-12)は、存在が初めて明らかにされてから10年以上にわたって、炎症でT細胞が仲介する応答に中心的役割を担っていると考えられてきた。そして、サイトカインIL-23が発見されてp40サブユニットがIL-12と共通であることが分かると、これら2つのサイトカインの免疫調節への相対的な関わりを明らかにするための研究が行われるようになった。2つのサイトカインの両方を標的とする治療薬のウステキヌマブは、乾癬や乾癬性関節炎の治療薬としての使用が最近承認され、またこれと近縁の薬剤も多様な炎症性疾患の治療薬として臨床試験が進行中である。本総説では、これらのサイトカインを標的とする治療の根拠、宿主防御や腫瘍監視に関して得られた予想外の結果や、このような治療法をもっと多くの免疫疾患の治療に適用可能にする方法について論じる。

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