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免疫:炎症性Flt3リガンドはマラリア原虫感染の際の樹状細胞の動員とT細胞応答に必須である

Nature Medicine 19, 6 doi: 10.1038/nm.3197

自然免疫の感知機構は、適応免疫応答に不可欠な液性、あるいは細胞性の多様な事象を引き起こす。本論文では、マラリア原虫感染によって活性化される自然免疫感知経路について報告する。この経路は、Flt3l(Flt3 ligand)の放出を介して樹状細胞の恒常性や適応免疫を調節する。マウスでマラリア原虫によって誘導されるFlt3l放出には、Toll様受容体(TLR)活性化とI型インターフェロン(IFN)産生が必要である。マラリア原虫が感染した赤血球に蓄積するキサンチンの尿酸への代謝にはキサンチンデヒドロゲナーゼが関わっているが、この酵素の発現をI型IFNが上昇させることがわかった。尿酸結晶はマスト細胞に働いて、あらかじめ合成されている膜結合型前駆体からの可溶性Flt3l放出を起こさせる。感染の際には、Flt3lはCD8-α+樹状細胞サブセット、あるいはそれに相当するヒトBDCA3+樹状細胞の増殖を選択的に促進し、主にCD8+区画でT細胞活性化の規模にかなりの影響を与える。これらの知見は、樹状細胞の恒常性、および感染に対するT細胞応答を調節するこれまで知られていなかった機構を明らかにしている。

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