Review

繊維症:繊維化の機序:繊維性疾患治療へのトランスレーション

Nature Medicine 18, 7 doi: 10.1038/nm.2807

繊維化は、慢性炎症性疾患のほとんどに見られる病理学的特徴である。繊維化、すなわち瘢痕化は、細胞外マトリックス成分の過剰蓄積と定義される。高度に進行性の場合には、この過程は最終的に器官の機能不全と死につながる。繊維化は、体のほとんどすべての組織で起こる。本総説では、自然免疫応答と適応免疫応答の重要構成要素が、繊維化の発生病理にどのようにかかわっているのか、その仕組みについて論じる。また、重要な構造細胞における細胞本来の変化が、細胞外マトリックスを産生する筋繊維芽細胞の分化、動員、増殖および活性化の調節により繊維化応答を持続させる仕組みについて述べ、さらに、繊維化の重要な機序と経路のいくつかを取り上げて論じる。これらはヒトで重要なさまざまな疾患での治療標的候補となる。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度